![]() Tata結合蛋白会合因子15を含むbarb4標的、barb4と呼ばれる抗体、barb4関連抗体、ならびにそれらを作製および使用する方法
专利摘要:
本発明はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15)に関する抗体、機能的フラグメント、修飾型及び変異体、抗体標的、核酸及び他の組成物を提供する。これらの抗体、機能的フラグメント、修飾型及び変異体、核酸及び他の組成物は治療、診断及びワクチン接種の方法において有用である。1つの治療方法は過剰増殖細胞のような増殖性の細胞の成長又は増殖を抑制すること、又は、細胞過剰増殖性障害の細胞のような過剰増殖性の細胞の後退を誘導することを包含する。 公开号:JP2011509652A 申请号:JP2010541130 申请日:2009-01-07 公开日:2011-03-31 发明作者:レオデビコ;エル. イラグ,;ハインツ;ペーター ヴォルメルス,;バーバラ パワー,;シュテファニー;ウテ ブランドライン,;フランク ヘンゼル, 申请人:パトリス・リミテッド; IPC主号:C12N15-09
专利说明:
[0001] 関連出願 この出願は、2008年1月7日に出願された出願第61/019,502号、2008年1月24日に出願された出願第61/023,345号、2008年4月10日に出願された出願第61/043,950号、および2008年7月30日に出願された出願第61/084,814号(これらの各々は、それらの全体が参考として援用される)への優先権を主張する。] [0002] 発明の分野 本発明はBARB4として知られている抗体、及びBARB4標的と称される抗原に関する。BARB4と称される抗体はBARB4標的に結合する。BARB4標的はTATA結合蛋白会合因子(TATA−binding protein−associated factor)15(TAF15ポリペプチド)と配列同一性を有する。BARB4はIgGであり、そして新生物、癌、腫瘍及び転移の種々の型に結合する。BARB4は癌細胞の種々の型の成長を抑制し、そして癌細胞の種々の型のアポトーシスを刺激又は誘導する。] 発明が解決しようとする課題 [0003] 序論 新生物、腫瘍、癌及び転移を包含する細胞性の細胞過剰増殖性障害のような、望ましくない、又は異常な細胞の増殖を処置、スクリーニング及び診断する方法の必要性が存在している。本発明はこの必要性に着目し、そして関連する利益を提供する。] 課題を解決するための手段 [0004] 概要 本発明はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)と配列同一性を有するBARB4標的と称される単離及び精製された抗原及び抗原サブ配列を提供する。本発明は又、BARB4標的と称される抗原に結合する単離及び精製された抗体及び機能的フラグメント(例えば2007年12月19日に寄託されたハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体)を提供する。] [0005] BARB4標的と称される本発明の抗原は、例えば配列番号11及び12:] [0006] に示すようなTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチドアイソフォーム1(NP_631961)及び2(NP_0034780))と完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)同一性を有するアミノ酸配列を包含する。] [0007] 1つの実施形態において抗原又はそのサブ配列は配列番号11又は12に示すTATA結合蛋白会合因子15と完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)同一性を有するTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームである。別の実施形態においては、抗原(BARB4標的)又はそのサブ配列は配列番号11又は12の10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100以上の近接アミノ酸に完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)に同一である配列を有する。その他の実施形態において、抗原(BARB4標的)又はそのサブ配列は炭水化物部分(例えばN連結炭水化物部分又はO連結炭水化物部分)を包含するか、又は腫瘍又は癌の細胞(例えば、膵臓の癌又は腫瘍の細胞、結腸の癌又は腫瘍の細胞、又は胃の癌又は腫瘍の細胞、例えばBXPC−3細胞、HT−29細胞又は23132/87細胞)により発現される。追加的実施形態において、抗原(BARB4標的)又はそのサブ配列はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する抗原である。更に別の実施形態において、抗原(BARB4標的)はドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により測定した場合に約70〜85kDaの分子量を有する。追加的実施形態においては、抗原(BARB4標的)はTAF15ポリペプチドをコードする遺伝子の、又はその内部への染色体転座に起因する融合蛋白を包含する。更にその他の実施形態において、抗原(BARB4標的)はTAF15ポリペプチドをコードする遺伝子の、又はその内部への染色体転座に起因する融合蛋白ではない(例えば核受容体NOR1に融合したTAF15の染色体転座に起因する融合蛋白ではない)。特定の態様において、単離又は精製された抗原は哺乳類型(例えばヒト型)である。] [0008] 本発明の抗体は例えば、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)に結合する抗体及び機能的フラグメントを包含する。1つの実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは未損傷のBARB4抗体(2007年12月19日に寄託されたハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示される)が結合する細胞又は抗原(例えばBARB4標的)への結合に関して競合する。別の実施形態においては、抗体又は機能的フラグメントは、腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えば胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌への結合に関して、2007年12月19日に寄託されたハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する。別の実施形態においては、抗体又は機能的フラグメントは、胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する。追加的実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは、膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する。] [0009] 本発明の抗体及び機能的フラグメントは又、BARB4抗体(ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示される)が結合する細胞又は抗原(BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)に結合する抗体及びその機能的フラグメントを包含する。1つの実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する腺癌細胞又は扁平上皮癌(例えば胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌)に結合する。別の実施形態においては、抗体又は機能的フラグメントはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫に結合する。追加的実施形態において、抗体又は機能的フラグメントはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)に結合する。その他の実施形態において、抗体又はその機能的フラグメントは、TAF15ポリペプチド(例えば細胞膜結合型TAF15ポリペプチドアイソフォーム、例えば配列番号11又は12)と完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)な配列同一性を有する抗原のようなBARB4標的に結合する。] [0010] 本発明の抗体及び機能的フラグメントは更に、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体により示される、又は配列番号1、3、5、7又は9に記載される、重鎖及び軽鎖配列の可変領域に約60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)の同一性を有する重鎖又は軽鎖可変領域配列を包含する。1つの実施形態において、抗体又はそのサブ配列は配列番号1、3、5又は7として示す重鎖可変領域配列に少なくとも60%以上同一である配列、及び/又は、配列番号9として示す軽鎖可変領域配列に少なくとも60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)同一である配列を包含する。別の実施形態においては、抗体又はそのサブ配列は配列番号1、3、5又は7として示す重鎖可変領域配列におけるCDR1つ以上と少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、又は95〜100%同一である配列、又は、配列番号9として示す軽鎖可変領域配列におけるCDR1つ以上と少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、又は95〜100%同一である配列を包含する。] [0011] 本発明の抗体及び機能的フラグメントは更に又、配列番号1、3、5、7;又は9のアミノ酸の付加、欠失又は置換1つ以上を有する単離及び精製された抗体及びその機能的フラグメントを包含する。特定の態様において、抗体又は機能的フラグメントは配列番号1、3、5又は7として示す重鎖可変領域配列に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、又は95〜100%同一である配列、又は、配列番号9として示す軽鎖可変領域配列に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、又は95〜100%同一である配列を包含する。別の態様において、抗体又は機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体により示される、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列の可変領域配列におけるCDR1つ以上に対して100%同一性を有する重鎖又は軽鎖配列を有し、そしてハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体により示される、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列の可変領域配列におけるCDRの外部の領域に100%未満の同一性を有する。] [0012] 本発明の抗体及び機能的フラグメントはさらに、抗原(BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又は細胞(例えば新生物、癌、腫瘍又は転移性細胞、例えば腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えば胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌);又は胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣のヒト腺癌、扁平上皮癌、カルチノイド癌腫、侵襲性腺管癌、生殖細胞癌腫への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する抗体及びその機能的フラグメントを包含する。その他の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは、TAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的への結合に関し、又は、膵臓癌細胞(例えばBXPC−3細胞)、結腸癌細胞系統(例えばHT−29細胞)又は胃癌細胞(例えば23132/87細胞)への結合に関し、BARB4抗体(ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列により示される)の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する。更にその他の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは、TAF15ポリペプチド(例えば配列番号11又は12)の細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的への結合に関し、又は上記した細胞又は細胞系統(例えば腺癌細胞、扁平上皮癌、胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、食道の扁平上皮癌等)の1つ以上への結合に関し、約KD10−5M〜約KD10−13Mの範囲内の結合親和性を有する。] [0013] 本発明はさらに、細胞膜結合型TAF15ポリペプチドアイソフォームを発現する細胞又は細胞系統に結合する抗体及びその機能的フラグメント、並びに、細胞膜結合型TAF15ポリペプチドアイソフォーム抗原に結合する抗体及びその機能的フラグメントを提供する。更に提供される抗体及びその機能的フラグメントは、細胞膜結合型TAF15ポリペプチドアイソフォームのようなTAF15ポリペプチド(例えば配列番号11又は12)への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2859又は配列番号1及び2として記載される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合するものを包含する。] [0014] 本発明の抗体はIgG、IgA、IgM、IgE及びIgDを包含する。種々の態様において、IgGはIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4である。] [0015] 本発明の抗体及び機能的フラグメントは更に、細胞の増殖を抑制又は低減する、又はアポトーシスを刺激又は誘導するものを包含する。特定の実施形態においては、抗体及び機能的フラグメントは胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌、胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫、又は膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)の1つ以上の増殖を抑制又は低減するか、アポトーシスを刺激又は誘導する。] [0016] 本発明の抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)はその機能的フラグメント及びサブ配列を包含する。1つの実施形態において、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)の機能的フラグメントは炭水化物部分、例えばN−又はO−連結部分を含む。別の実施形態においては、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)の機能的フラグメントはBARB4抗体(ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列により示される)が結合するエピトープを包含する。] [0017] 本発明の抗体はその機能的フラグメント及びサブ配列を包含する。1つの実施形態において、BARB4抗体(ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列により示される)のような抗体の機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列により示されるBARB4抗体と、細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関して競合するか、又は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として記載される重鎖又は軽鎖配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への少なくとも部分的な結合を保持している。] [0018] 特定の態様において、抗体の機能的フラグメント又はサブ配列は、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、Fd、単鎖Fv(scFv)、ジスルフィド連結Fvs(sdFv)、VL及びVH、三重特異性(Fab3)、二重特異性(Fab2)、ダイアボディー((VL−VH)2又は(VH−VL)2)、トリアボディー(3価)、テトラボディー(4価)、ミニボディー((scFV−CH3)2)、二重特異性単鎖Fv(Bis−scFv)、IgGデルタCH2、scFv−Fc又は(scFv)2−Fcである。追加的態様において、完全長抗体の機能的フラグメント又はサブ配列(例えば重鎖又は軽鎖、又は重鎖又は軽鎖の可変領域)、又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)は20〜30、30〜50、50〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500アミノ酸残基長を有する。] [0019] 本発明は又、異種ドメインを包含する抗体、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)及びそのサブ配列を提供する。1つの実施形態において異種ドメインは検出可能な標識、タグ又は細胞毒性剤を包含する。特定の態様において、検出可能な標識又はタグは、酵素、酵素基質、リガンド、受容体、放射性核種、T7−、His−、myc−、HA−又はFLAG−タグ、高電子密度試薬、エネルギー転移分子、常磁性標識、フルオロフォア、発色団、化学発光剤(chemi−luminescent agent)又は生物発光剤(bio−luminescent agent)である。] [0020] 本発明は更に、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)、抗体及びその機能的フラグメントをコードする核酸配列を提供する。1つの実施形態において、核酸配列はTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的をコードする核酸配列と少なくとも75〜100%相補又は同一である。別の実施形態においては、核酸配列はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の重鎖又は軽鎖の可変領域配列又はそのサブ配列をコードする核酸配列に少なくとも75〜100%相補又は同一である。その他の実施形態において、核酸は、TAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的のサブ配列をコードする。更にその他の実施形態において、核酸はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9の配列をコードする。特定の態様において、核酸配列は約10〜20、20〜30、30〜50、50〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500、又は500〜1000ヌクレオチドの長さを有する。さらなる態様において、核酸配列はTAF15ポリペプチド(例えば配列番号11又は12)の細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的をコードする核酸に特異的にハイブリダイズする。別の態様において、核酸配列は、配列番号1、3、5又は7又はそのサブ配列をコードする核酸に特異的にハイブリダイズするか、又は配列番号9又はそのサブ配列をコードする核酸配列に相補である核酸配列に特異的にハイブリダイズする。別の態様において、核酸はTAF15ポリペプチド(例えば配列番号11又は12)の細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的をコードする核酸、又は配列番号1、3、5、7又は9をコードする核酸のような核酸配列に特異的にハイブリダイズするアンチセンスポリヌクレオチド、小型干渉RNA、又はリボザイム核酸である。アンチセンスポリヌクレオチド、小型干渉RNA、及びリボザイムポリヌクレオチドは約10〜20、20〜30、30〜50、50〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500、500〜1000、1000〜2000ヌクレオチドの長さを有することができ、そして、TAF15ポリペプチド(例えば配列番号11又は12)の細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的をコードする、又は配列番号1、3、5、7又は9をコードする核酸配列又は何れかのそのサブ配列に少なくとも90%相補又は同一であることができる。更にその別の態様において、核酸配列は発現制御配列又はベクター(例えばウィルス、細菌、カビ又は哺乳類のベクター)を包含できる。] [0021] 本発明はさらにTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームのような抗原(BARB4標的)を発現する単離及び精製された細胞並びに形質転換された宿主細胞、又は配列番号1、3、5、又は7に記載される、重鎖及び軽鎖配列の可変領域に少なくとも60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)同一である配列を包含する抗体又はそのサブ配列、又は配列番号9に示すか、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の軽鎖可変領域配列に少なくとも60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)同一である配列及びそのサブ配列を提供する。そのような細胞は抗原(例えばBARB4標的)、抗体又はそのサブ配列を安定に、又は一過性に発現できる、又は抗原(例えばBARB4標的)、抗体又はそのサブ配列をコードする核酸又はベクターで安定に、又は一過性に形質転換され得る、真核生物及び非真核生物の細胞を包含する。] [0022] 本発明は更にキットを提供する。種々の実施形態において、キットは、抗原(例えばBARB4標的)への、又は細胞(例えば新生物、癌、腫瘍又は転移性細胞)への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する、抗原(例えばBARB4標的)又は抗体又はその機能的フラグメントを包含する。特定の態様において、キットは、腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えば胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する、抗原(例えばBARB4標的)又は抗体又はその機能的フラグメントを包含する。さらなる実施形態において、キットは膵臓癌細胞(例えばBXPC−3細胞)、結腸癌細胞(例えばHT−29細胞)又は胃癌細胞(例えば23132/87細胞)への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する、抗体又はその機能的フラグメントを包含する。] [0023] 本発明のキットは又、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する抗原(例えばBARB4標的)、又は細胞又は抗原(例えばBARB4標的)に結合する抗体又は機能的フラグメントを包含する。1つの実施形態において、キットはTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームのようなBARB4標的に結合する抗体又は機能的フラグメントを包含する。別の実施形態においては、キットは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えばハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌に結合する抗体又は機能的フラグメントを包含する。その他の実施形態において、キットは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣のヒト腺癌、扁平上皮癌、カルチノイド癌腫、侵襲性腺管癌、生殖細胞癌腫に結合する抗体又は機能的フラグメントを包含する。追加的実施形態において、キットはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する膵臓癌細胞(例えばBXPC−3細胞)、結腸癌細胞(例えばHT−29細胞)又は胃癌細胞(例えば23132/87細胞)に結合する抗体又は機能的フラグメントを包含する。] [0024] 本発明のキットは更に、TAF15ポリペプチド又は重鎖又は軽鎖の可変領域配列に100%以下の同一性を有する配列を包含する抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム、例えば配列番号11又は12)、抗体及び機能的フラグメントを包含する。1つの実施形態において、キットはTAF15ポリペプチド配列に約60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)の同一性を有する配列を包含する。別の実施形態においては、キットはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の軽鎖及び重鎖可変領域配列に約60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)の同一性を有する重鎖及び軽鎖の配列を包含する。別の実施形態においては、キットは配列番号1、3、5又は7に記載される、重鎖可変領域配列に対して、そして配列番号9として記載される軽鎖可変領域配列に少なくとも60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)同一である配列に対して、少なくとも60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)同一である配列を有する抗体又はそのサブ配列を包含する。その他の実施形態において、キットは、TAF15ポリペプチドに少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95%〜100%同一である配列、配列番号1、3、5又は7として記載される、重鎖可変領域配列中のCDR1つ以上に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95%〜100%同一である配列、又は、配列番号9として記載される、軽鎖可変領域配列中のCDR1つ以上に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95%〜100%同一である配列、を有する抗体又はサブ配列を包含する。] [0025] 追加的実施形態においては、キットは又、抗細胞増殖又は免疫増強の処置又は治療薬、又は抗新生物、抗癌又は抗腫瘍剤、又は製造物品(例えば抗体、抗細胞増殖又は免疫増強の処置又は治療を対象内に局所的、局部的に又は全身的に送達するため)を包含する。特定の態様において、説明書は望ましくない細胞増殖又は細胞増殖性障害(例えば新生物、腫瘍、癌又は転移)を処置するためのものである。] [0026] 本発明はなおさらに医薬組成物を提供する。1つの実施形態において、組成物は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はそのサブ配列及び製薬上許容しうる担体又は賦形剤を包含する。別の実施形態においては、組成物は抗体又は機能的フラグメント及び製薬上許容しうる担体又は賦形剤を包含する。その他の実施形態において、組成物は、細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する、又は、BARB4抗体が結合する細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)に結合する、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖配列の可変領域に約60%以上の同一性を有する重鎖又は軽鎖可変領域配列、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域配列中のCDR1つ以上に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95%〜100%同一である配列を包含する抗体、及び製薬上許容しうる担体又は賦形剤を包含する。] [0027] 抗原、抗体、機能的フラグメント及び修飾された形態は、処置を必要とする対象を処置するために有用である。従って本発明は望ましくない細胞増殖、例えば細胞増殖性又は細胞過剰増殖性の障害を有するか、有する危険のある対象の処置(例えば治療的又は予防的)において抗原、抗体及び機能的フラグメントを使用する方法を提供する。1つの実施形態において、方法は、望ましくない細胞増殖を抑制又は処置するために有効な量で、望ましくない細胞増殖(例えば細胞増殖性障害)を有するか、有する危険のある対象に、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はそのサブ配列を投与することを包含する。別の実施形態においては、方法は、望ましくない細胞増殖を抑制又は処置するために有効な量で、望ましくない細胞増殖(例えば細胞増殖性障害)を有するか、有する危険のある対象に、抗体又は機能的フラグメント(例えばハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体)を投与することを包含する。特定の態様において、細胞増殖性障害は転移性又は非転移性の、固形又は液状の新生物、悪性疾患、腫瘍又は癌である。その他の態様において、望ましくない細胞増殖(例えば細胞過剰増殖性障害)は、脳、頭頚部、乳房、食道、口腔、鼻咽頭、鼻又は副鼻腔(sinus)、胃、十二指腸、回腸、空腸、肺、肝臓、膵臓、腎臓、副腎、甲状腺、膀胱、結腸、直腸、前立腺、子宮、子宮頚部、卵巣、骨髄、リンパ、血液、骨、精巣、皮膚又は筋肉、又は造血系を冒しているか、又は少なくとも部分的にそこに存在する。さらなる態様において、望ましくない細胞増殖(例えば細胞過剰増殖性障害)は、乳房、肺、甲状腺、頭頚部、鼻咽頭、鼻又は副鼻腔、脳、脊髄、副腎、甲状腺、リンパ、胃腸管、口腔、食道、胃、十二指腸、回腸、空腸、小腸、結腸、直腸、泌尿器管、子宮、卵巣、子宮頚部、膀胱、睾丸、陰茎、前立腺、腎臓、膵臓、副腎、肝臓、骨、骨髄、リンパ、血液、筋肉又は皮膚を冒しているか、又は少なくとも部分的にそこに存在する、又は造血系である、新生物、腫瘍、癌又は転移を包含する。その他の特定の態様において、新生物、腫瘍、癌又は転移は肉腫、癌腫、腺癌、黒色腫、骨髄腫、芽腫、神経膠腫、リンパ腫又は白血病である。さらなる特定の態様において、新生物、腫瘍又は癌は、肺の腺癌、肺癌腫、びまん性又は間質性の胃癌腫、結腸の腺癌、前立腺の腺癌、食道癌腫、乳癌腫、膵臓の腺癌、卵巣の腺癌、又は子宮の腺癌、又はその転移である。] [0028] その他の実施形態において、方法は、対象内の他の部位、位置又は領域への腫瘍、癌又は新生物の拡張又は播種を低減又は抑制するために有効な量で、転移を有するか、又は有する危険のある対象に、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はそのサブ配列を投与することを包含する。さらなる実施形態において、方法は、対象内の他の部位、位置又は領域への腫瘍、癌又は新生物の拡張又は播種を低減又は抑制するために有効な量で、転移を有するか、又は有する危険のある対象に、抗体又は機能的フラグメント(例えばハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体)を投与することを包含する。] [0029] 種々の態様において、方法は、他の部位1つ以上における原発の腫瘍又は癌の転移、他の部位1つ以上における転移の形成又は確立を低減又は抑制することにより腫瘍又は癌の回帰又は腫瘍又は癌の進行を抑制又は低減する。その他の態様において、方法は、優先的に、又は実際に転移を生じさせる腫瘍又は癌の細胞(例えば播種性腫瘍細胞)の成長、増殖、運動性(mobility)又は侵襲性を低減又は抑制するか;原発の腫瘍又は癌とは区別される他の部位、位置又は領域1つ以上への原発の腫瘍又は癌から生じる転移の形成又は確立を低減又は抑制するか;転移が形成されるか樹立された後に原発の腫瘍又は癌とは区別される他の部位、位置又は領域1つ以上における転移の成長又は増殖を低減又は抑制するか;又は、転移が形成されるか樹立された後にさらなる転移の形成又は確立を低減又は抑制する。] [0030] その他の特定の態様において、新生物、腫瘍又は癌、又は転移は進行性に悪化するか、安定しているか、又は沈静化している。更に追加的な態様において、処置は、細胞増殖性障害、又は新生物、腫瘍又は癌に関連する有害な身体的症状1つ以上を軽減又は緩解するか、又は、新生物、腫瘍又は癌の容量を低減又は低下するか、新生物、腫瘍又は癌の容量の増加を抑制又は防止するか、新生物、腫瘍又は癌の進行又は悪化を抑制するか、新生物、腫瘍又は癌の細胞溶解又はアポトーシスを刺激するか、又は新生物、腫瘍又は癌の増殖又は転移を抑制、低減又は低下させるか、又は対象の寿命を長期化又は延長するか、又は対象のクオリティオブライフを改善する。] [0031] 方法は、対象に局所的、局部的に又は全身的に投与することを包含する。例示される対象(例えば哺乳類、例えばヒト)は抗細胞増殖性又は抗過剰増殖性の障害(例えば抗新生物、抗腫瘍、抗癌又は抗転移)又は免疫増強の処置又は治療の候補であるか、それを受けているか、又は受けたことがあるものを包含する。] [0032] 本発明は更になお、処置を必要とする対象における障害を処置するための複合的方法を提供する。1つの実施形態において、方法は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はそのサブ配列、及び、抗細胞増殖又は免疫増強の処置又は治療を対象に対して実施(例えば相互に前後して、又は実質的に同時)することを包含する。別の実施形態においては、方法は、細胞への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合するか、又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1及び2として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞に結合する抗体、及び抗細胞増殖又は免疫増強の処置又は治療を対象に対して実施(例えば相互に前後して、又は実質的に同時)することを包含する。種々の態様において、抗細胞増殖又は免疫増強の処置又は治療は、外科的切除、放射線療法、放射線照射療法、化学療法、免疫療法、温熱療法(hyperthermia)、アルキル化剤、代謝拮抗剤、植物抽出物、植物性アルカロイド、ニトロソ尿素、ホルモン、ヌクレオシド又はヌクレオチドアナログ、リンパ球、プラズマ細胞、マクロファージ、樹状細胞、NK細胞又はB細胞、抗体、細胞成長因子、細胞生存因子、細胞分化因子、サイトカイン又はケモカインを包含する。] [0033] 抗体及びその機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する細胞、又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する抗原(例えばTAF15ポリペプチド)を検出する、それを目的物としてスクリーニングする、及びその存在を識別するために有用である。従って本発明は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する細胞及び抗原(例えばTAF15ポリペプチド)を検出するか、それを目的物としてスクリーニングするための方法、本発明の方法に従った処置に適合する対象を識別するための方法を提供する。1つの実施形態において、方法は生物学的物質又は試料を、抗体又は機能的フラグメントと、抗体又は機能的フラグメントとハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する細胞又は抗原との間の結合を可能にする条件下に接触させること、及びハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する細胞又は抗原への抗体又は機能的フラグメントの結合に関してアッセイすること、を包含する。ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する細胞又は抗原への抗体又は機能的フラグメントの結合は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する細胞又は抗原を生物学的物質が含有していることを示している。1つの態様において、生物学的物質又は試料は哺乳類(例えば霊長類、例えばヒト)の対象から得られる。] [0034] 本発明は更に、例えばTAF15ポリペプチドに配列同一性を有する抗原(BARB4標的)、例えば配列番号11又は12に記載する10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100以上(例えば完全長)の近接アミノ酸に同一な配列、細胞膜結合型TAF15ポリペプチドアイソフォーム、又は炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチドを検出するか、それを目的物としてスクリーニングするための方法を提供する。1つの実施形態において、方法は生物学的物質又は試料を抗体又は機能的フラグメントにTAF15ポリペプチドへの配列同一性を有する抗原への抗体の結合を可能とする条件下に接触させること;及びTAF15ポリペプチドへの配列同一性を有する抗原への抗体の結合に関してアッセイすることを包含する。抗原への抗体の結合はTAF15ポリペプチドへの配列同一性を有する抗原の存在を検出しているものである。] [0035] 本発明は更に、望ましくない細胞増殖又は細胞増殖性障害(例えば新生物、腫瘍、癌又は転移)を有するか、有する危険が増大している対象を診断するための方法を提供する。種々の実施形態において、方法は対象に由来する生物学的物質又は試料を本明細書に記載する抗体又はその機能的フラグメントに抗体又は機能的フラグメントの結合を可能にする条件下に接触させること、及びTAF15ポリペプチドに配列同一性を有する細胞又は抗原(BARB4標的)、例えば配列番号11又は12に記載する10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100以上(例えば完全長)の近接アミノ酸に同一な配列、細胞膜結合型TAF15ポリペプチドアイソフォーム、又は炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチドへの抗体の結合に関してアッセイすることを包含する。特定の態様において、対象を診断するための方法は、望ましくない細胞増殖又は細胞増殖性障害(例えば新生物、腫瘍、癌又は転移)を有するか、有する危険が増大しているものを識別する。例えば、TAF15ポリペプチドの存在又はTAF15ポリペプチドの細胞表面発現は、望ましくない細胞増殖又は細胞増殖性障害(例えば新生物、腫瘍、癌又は転移)を有する危険が増大していることを示すことができる。1つの態様において、生物学的物質又は試料は哺乳類(例えば霊長類、例えばヒト)の対象から得られる。追加的態様において、生物学的物質又は試料は生検試料、例えば肺、膵臓、胃、乳房、食道、卵巣又は子宮の生検試料を含む。] 図面の簡単な説明 [0036] A)及びB)膵臓癌細胞(BXPC−3);C)及びD)胃癌細胞(23132/87);及びE)及びF)結腸癌細胞(HT−29)の、24時間及び48時間におけるBARB4細胞増殖抑制活性。 指定時間における胃癌細胞のBARB4細胞死活性。 BARB4悪性黒色腫癌細胞(HTB−69)増殖抑制活性。 結合30分後の膵臓癌細胞(BXPC−3)によるBARB4抗体のエンドサイトーシスを示すBARB4の免疫蛍光。 O−グリコシダーゼでは観察されなかったN−グリコシダーゼ処理BXPC−3癌細胞へのBARB4の結合の低減。 A)BARB4抗体は70〜85kDaの間の相対的分子質量を有する膜分子に結合する(矢印);B)BARB4標的の位置を示すリッチ化精製膜抽出物のクーマシー染色ゲル(矢印)。 A)DTTで還元したSDS−PAGEから単離し、ヨウ素アセトアミドでアルキル化し、トリプシンで一夜消化し、そしてMALDIMSで計測したBARB4標的;B)NCBIデータベースにおけるヒト配列とのペプチド質量のデータベース比較。 48時間後の未処置細胞又は非関連siRNA処置細胞(陰性対照)では観察されなかった、ヒトTAF15mRNAに対するsiRNAで処置された細胞へのBARB4抗体の結合の低減を示すFACS分析。 2つの異なるTAF15ポリペプチド、A)抗TAFII68;及びC)抗TAF15(ARP30111_T100、AVIVA)を用いたウエスタンブロッティングにより確認したBARB4によるTAF15の免疫沈降。 2つの異なるTAF15ポリペプチド、A)抗TAFII68;及びC)抗TAF15(ARP30111_T100、AVIVA)を用いたウエスタンブロッティングにより確認したBARB4によるTAF15の免疫沈降。] [0037] 詳細な説明 本発明はBARB4標的と称される糖蛋白抗原に少なくとも一部分は基づいている。BARB4標的は変性(SDS)ゲル電気泳動で測定した場合に約70〜85キロダルトン(kDa)の範囲の見かけの分子量を有する。BARB4標的の非限定的な例示される特徴は細胞表面上の発現である。別のBARB4標的の非限定的な例示される特徴は少なくとも1つの窒素(N)−又は酸素(O)−連結炭水化物部分の連結である。更に別のBARB4標的の非限定的な例示される特徴は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4と称される抗体はBARB4標的上に存在するエピトープに特異的に結合するということである。] [0038] BARB4標的の配列分析によれば、TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)、別名TAF(II)68、TAF2N及びRNA−結合蛋白56(RBP56)との少なくとも部分的な配列同一性が明らかになった。ヒトTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)配列アイソフォームは配列番号11及び12に示す通りである。TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)配列と同一と見られるBARB4標的の配列は以下の通り下線を付す。] [0039] ] [0040] 即ち、BARB4標的の別の非限定的な例示される特徴は配列番号11又は12に示すTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)配列との完全な、又は少なくとも部分的な配列の相同性/同一性である。] [0041] TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)は細胞(細胞外)表面上発現されるものとしては特徴付けられていない。即ち、BARB4標的の更に別の非限定的な例示される特徴はTAF15ポリペプチドの細胞膜結合アイソフォームとしてのその見かけ上の識別性である。] [0042] 本発明によれば、BARB4標的と称される単離及び精製された抗原及びBARB4標的のサブ配列が提供される。1つの実施形態においてBARB4標的は配列番号11又は12に記載するTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)との配列同一性、例えばTAF15ポリペプチドとの完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)同一性を有する。別の実施形態においては、BARB4標的又はそのサブ配列はTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームであり、配列番号11又は12に示されるTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)との配列同一性は、完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)同一性である。その他の実施形態において、BARB4標的又はそのサブ配列はTAF15ポリペプチド(例えば配列番号11又は12)の10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100以上の近接アミノ酸に完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)に同一である配列を有する。その他の実施形態において、BARB4標的又はそのサブ配列は炭水化物部分(例えばN連結炭水化物部分又はO連結炭水化物部分)を包含するか、又は、腫瘍又は癌の細胞(例えば膵臓の癌又は腫瘍の細胞、結腸の癌又は腫瘍の細胞、又は胃の癌又は腫瘍の細胞、例えばBXPC−3細胞、HT−29細胞又は23132/87細胞)により発現される。追加的実施形態において、BARB4標的又はそのサブ配列はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する抗原であるか、又はドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により測定する場合に約70〜85kDaの分子量を有する。BARB4標的実施形態はTAF15ポリペプチドをコードする遺伝子の、又はその内部への染色体転座に起因する融合蛋白を包含する。BARB4標的実施形態はまた、TAF15ポリペプチドをコードする遺伝子の、又はその内部への染色体転座に起因する融合蛋白を排除している(例えばBARB4標的は核受容体NOR1に融合したTAF15の染色体転座に起因する融合蛋白ではない)。] [0043] 本明細書において使用する場合、「アイソフォーム」という用語はレファレンス蛋白と比較して変異体である蛋白を指す。変異はレファレンス蛋白と比較した場合のアミノ酸配列における小さい相違のようなアミノ酸残基1つ以上において起こり得る。変異はレファレンス蛋白と比較した場合のアミノ酸残基1つ以上の挿入、欠失又は置換であることができる。TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)のアイソフォームは配列番号11及び12に記載する通りであり、そしてさらなるアイソフォームはレファレンスTAF15ポリペプチド(例えば配列番号3又は4)に対して部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)な配列同一性を有することができる。アイソフォームは同じポリペプチド配列を有し得るが、翻訳後プロセシング、例えばホスホリル化、グリコシル化、アミド化等の点において異なっていて良い。即ち、TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)のアイソフォームは配列番号11又は12と完全(例えば100%)な配列同一性を有することができるが、翻訳後プロセシングの点において異なることができる。アイソフォームは同じか又は異なる遺伝子によりコードされていて良い。アイソフォームは又レファレンスTAF15ポリペプチドと比較して異なる機能又は異なる細胞局在性を有し得る。例えば、TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)は核に典型的に存在する転写因子である。しかしながら配列番号11及び12に記載するTAF15ポリペプチドと少なくとも部分的な配列同一性を有するBARB4標的は特定の腫瘍、癌及び新生物の細胞の細胞表面上に存在する。BARB4標的は異なる細胞位置を有するため、BARB4標的はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)アイソフォームと称することができる。] [0044] 本明細書において使用する場合、「糖蛋白」という用語は蛋白を含むアミノ酸に共有結合した糖部分少なくとも1つを有する蛋白、ポリペプチド又はペプチドを指す。「炭水化物部分」とは2つ以上の糖残基、例えば単糖類、2糖類、3糖類等を指す。オリゴ糖及び多糖類という用語は炭水化物という用語と同義である。「炭水化物部分」とは抗体が結合する(例えば2007年12月19日に寄託されたハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体)BARB4標的上に存在するエピトープの全て又は部分を含むことができる。] [0045] 糖類、炭水化物、オリゴ糖及び多糖類は典型的にはグリコシド結合によりアミノ酸残基に連結される。真核生物の場合、一連の糖の付加及び除去が翻訳後に起こることにより糖蛋白の炭水化物部分が形成される。例示される糖は、ガラクトース、アセチルガラクトース、マンノース、フコース、グルコース、アセチルグルコース、シアル酸、N−アセチルガラクトサミン、N−アセチルグルコサミン及びノイラミン酸のうち1つ以上を包含する。特定の態様においては、BARB4標的はN又はO連結を介して例えばセリン、スレオニン又はアスパラギンの残基に結合したこのような特定の糖類の1つ以上を有する。] [0046] グリコシダーゼ酵素とのBARB4標的の接触は炭水化物部分を含む糖残基1つ以上の除去によりBARB4標的の見かけの分子量を低減する場合がある。即ち、1つの態様において、N−グリコシダーゼ酵素とのBARB4標的の接触はBARB4標的の見かけの分子量を70〜85kDaから低減する。] [0047] 炭水化物部分の糖1つ以上又は全炭水化物構造を除去できるグリコシダーゼはセリン又はスレオニン残基の酸素(O)に連結した炭水化物部分を含む糖を典型的には切断するO−グリコシダーゼ、及びアスパラギン残基の窒素(N)に連結した炭水化物部分を含む糖を典型的には切断するN−グリコシダーゼを包含する。そのようなグリコシダーゼの特定の例はO−グリコシダーゼ、N−グリコシダーゼF、エンドグリコシダーゼH(エンドH)、ノイラミニダーゼ及びフコシダーゼである。O−グリコシダーゼはセリン−又はスレオニン−連結オリゴ糖を切断する。N−グリコシダーゼFはオリゴ糖がキトビオースコア単位の最小長を有する場合にアスパラギン結合N−グリカンを切断する。エンドHは、キトビオース内部で高マンノースのコア及び一部のハイブリッドのオリゴ糖をN−連結糖蛋白から切断するグルコシダーゼである。ノイラミニダーゼは末端アシルノイラミン残基を除去する。フコシダーゼはフコースを例えばラクトース及び複雑な炭水化物から除去する。このようなグリコシダーゼは、典型的には、切断される糖の連結の観点において、そして、炭水化物部分がO−又はN−連結であるかどうかについて少なくともある程度の特異性を有しており、そして従って、BARB4標的炭水化物部分の組成及び構造を特性化するために使用できる。] [0048] BARB4と称される抗体がBARB4標的に特異的に結合する実施形態において、BARB4抗体は炭水化物部分(例えばN−又はO−連結炭水化物部分)を含むBARB4標的の少なくとも一部分(エピトープ)に結合する。N−グリコシダーゼ酵素とのBARB4標的の接触は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の糖蛋白への結合を、恐らくはBARB4の結合エピトープを包含する1つ、数個又は全ての糖の除去のために、低減している。従って、BARB4標的へのBARB4の結合は、少なくとも部分的には、BARB4標的エピトープのN−連結炭水化物部分を含む糖1つ以上を必要とするか、これにより媒介されていると考えられる。即ち、別の態様において、N−グリコシダーゼ酵素で処理したBARB4標的は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体のBARB4標的への見かけの結合親和性を低減する。] [0049] 本発明は又種々の新生物、癌、腫瘍及び転移性細胞により発現される抗原(BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)に結合する抗体に少なくとも部分的には基づいている。非限定的な例示される抗体はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4と標記される。ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4は種々の新生物、癌、腫瘍及び転移性細胞に特異的に結合するヒトIgGである。BARB4は種々の新生物、癌、腫瘍及び転移性細胞の増殖を抑制又は低減することができる。BARB4はまた種々の新生物、癌、腫瘍及び転移性細胞のアポトーシスを刺激又は誘導することができる。] [0050] 本発明の抗体はポリクローナル及びモノクローナル抗体を包含する。抗体はアミド結合又は等価物により共有結合されたアミノ酸又は「残基」を包含する蛋白である。抗体に言及しながら使用する場合の「モノクローナル」という用語は何れかの真核生物、原核生物、又はファージクローンを包含する単一のクローンに基づくか、それから得られた、又はそれから誘導された抗体を指す。従って「モノクローナル」抗体は本明細書においては構造的に定義されるものであり、それが生産された方法ではない。] [0051] 本発明の抗体は何れかの抗体のクラス、IgM、IgG、IgE、IgA、IgD、又はサブクラスに属することができる。IgGの例示されるサブクラスはIgG1、IgG2、IgG3及びIgG4である。] [0052] 本発明の抗体はカッパ又はラムダの軽鎖の配列の天然に存在する抗体の場合と同様の完全長、その混合物(即ちカッパ及びラムダ鎖配列の融合物)及びそのサブ配列/フラグメントの何れかを有することができる。天然に存在する抗体分子は2つのカッパ又は2つのラムダの軽鎖を含有する。カッパ及びラムダの軽鎖の間の主要な相違は定常領域の配列にある。] [0053] それぞれ配列番号1、3、5及び7;及び9により示されるBARB4重鎖及び軽鎖の可変領域配列のアミノ酸配列を示す。] [0054] BARB4重鎖のアミノ酸配列(VH;配列番号1):] [0055] BARB4重鎖のアミノ酸配列(4.1VH;配列番号3):] [0056] BARB4重鎖のアミノ酸配列(4.2VH;配列番号5):] [0057] ] [0058] BARB4重鎖のアミノ酸配列(4.3VH;配列番号7):] [0059] BARB4軽鎖のアミノ酸配列(VL;配列番号9):] [0060] 配列番号1及び2に示す重鎖及び軽鎖の配列の各々内に、うち3つが存在する予測CDRは、好都合には、本明細書においてはLC−CDR1、LC−CDR2及びLC−CDR3;及びHC−CDR1、HC−CDR2及びHC−CDR3と標記する。配列番号1及び2の各々のCDR配列は相同生殖細胞系統配列とのアライメントにより決定した。種々の配列データベース、例えばMRC(VBASE,MRC Centre for Protein Engineering)及びIMGT(International ImMunoGeneTics Information System)データベースを使用することによりCDRの位置を決定できる。特にCDRの位置を決定するためにはMRC(VBASE,MRC Centre for Protein Engineering)の配列データベースを使用した。典型的にはIMGTデータベースはラムダ軽鎖に関してより短いCDR領域を与える。] [0061] MRCデータベースに基づくと、BARB4重鎖CDR1、GFRFTTHGMH;CDR2、VISYNGRNKYYA;及びCDR3、VRGDGYGDYGYFである。MRCデータベースに基づくと、BARB4軽鎖CDR1、TGTYNYVS;CDR2、DVSRRSS;及びCDR3、CSYGGTYLYである。追加的領域、例えばD−及びJ−領域の位置もまた当業者の知る通りである。] [0062] 本発明によれば、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体に構造的及び/又は機能的に関連した単離及び精製された抗体及び機能的(例えば細胞又は抗原結合)フラグメントが提供される。種々の実施形態において、抗体及び機能的フラグメントは細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム、又はその上のエピトープ)への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する。追加的実施形態において、抗体及び機能的フラグメントは腺癌細胞又は扁平上皮癌への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する。その他の実施形態において、抗体及びその機能的フラグメントは胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌の1つ以上への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する。更に追加的な実施形態において、抗体及び機能的フラグメントは胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する。更にその他の実施形態において、抗体及び機能的フラグメントは膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する。特定の態様において、抗体及び機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の、細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合を、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上競合的に抑制する。] [0063] 本発明によれば、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はエピトープに結合する抗体及び機能的フラグメントが提供される。1つの実施形態において、単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はエピトープに結合する。別の実施形態においては、単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメントは配列番号11又は12に示すTATA結合蛋白会合因子15に完全(100%)又は部分的(例えば60%、70%、80%、90%、95%以上)な配列同一性を有する抗原のようなBARB4標的に結合する。特定の態様において、抗体又はその機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する腺癌細胞又は扁平上皮癌上に存在する細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はエピトープに結合する。さらなる特定の態様において、抗体又はその機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道の扁平上皮癌の1つ以上の上に存在する細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はエピトープに結合する。その他の特定の態様において、抗体又はその機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示される未損傷のBARB4抗体が結合する胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣のヒト腺癌、扁平上皮癌、カルチノイド癌腫、侵襲性腺管癌、生殖細胞癌腫上に存在する細胞又は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はエピトープに結合する。更にその他の特定の態様において、抗体又はその機能的フラグメントはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示される未損傷のBARB4抗体が結合する膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)上に存在する細胞又は抗原又はエピトープに結合する。] [0064] 細胞(例えば新生物、癌、腫瘍又は転移性細胞)、細胞系統(例えば新生物、癌、腫瘍又は転移性細胞系統)又は抗体が結合する抗原は、TAF15ポリペプチドの細胞膜アイソフォーム、炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチド、及びTAF15ポリペプチドの細胞膜アイソフォームを含む抗原を発現する細胞及び細胞系統を包含する。従って本発明は更に、TAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム、炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチドを発現する細胞又は細胞系統に結合する抗体及びその機能的フラグメント、並びに細胞膜結合型のTAF15ポリペプチドアイソフォームの抗原に結合する抗体及びその機能的フラグメントを提供する。更に提供される抗体及びその機能的フラグメントは、TAF15ポリペプチド配列(例えば細胞膜結合型TAF15ポリペプチド、炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチド、又は配列番号11又は12)への結合に関してマDSMZ寄託番号DSMACC2876、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合するものを包含する。] [0065] 「結合する」又は「結合している」という用語は抗体又は機能的フラグメントに言及しながら使用する場合、抗体又は機能的フラグメントが細胞又は抗原上に存在する相当するエピトープ(抗原決定基)と、分子レベルにおいて相互作用することを意味している。アミノ酸を含む抗原のエピトープは典型的には、例えば約5〜15アミノ酸長の相対的に短い配列を包含する。エピトープは近接又は非近接のものであり得る。非近接アミノ酸配列エピトープは蛋白の折り畳みにより形成される。エピトープを同定するための手法は当該分野で知られており、そして、抗体への結合に関するオーバーラップオリゴペプチドのスクリーニング(例えば米国特許4,708,871)、エピトープマッピングのために市販されているファージディスプレイペプチドライブラリキット(New England BioLabs)を包含する。エピトープはまた、エピトープの長さのペプチド配列を使用して動物を免疫化し、これからペプチド配列に結合する抗体を得る場合には推定により識別され、そしてコンピュータープログラム、例えばBEPITOPE(Odoricoら、J.Mol.Recognit.16:20(2003))を用いながら予測することができる。] [0066] 本発明は更に細胞の成長又は増殖を抑制、低下又は低減するか、又は細胞死、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導する抗体及び機能的フラグメントを提供する。特定の実施形態においては、新生物、腫瘍又は癌又は転移性細胞へのハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の結合は細胞の成長又は増殖を抑制、低下又は低減するか、又は細胞死、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導する。別の実施形態においては、BXPC−3又は23132/87細胞へのハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の結合は、細胞の成長又は増殖を抑制、低下又は低減するか、又は細胞死、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導する。] [0067] 本発明は更に、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体に構造的及び/又は機能的に関連する抗体及び機能的フラグメントを提供し、ここで重鎖又は軽鎖可変領域配列はそれぞれ配列番号1、3、5、7;又は9とある程度の同一性を示すか、配列番号1、3、5、7;又は9内部の配列(例えば1つ以上のCDR)と同一性を示す。従って本発明の抗体及び機能的フラグメントはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体に少なくとも部分的な配列同一性を有するものを包含する。] [0068] 特定の実施形態においては、抗体及び機能的フラグメントはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の重鎖又は軽鎖の配列の可変領域、又は配列番号1、3、5、7;又は9内部の配列(例えば1つ以上のCDR)に約60%以上の同一性を有する重鎖又は軽鎖可変領域配列を包含する。他の特定の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の重鎖又は軽鎖の配列の可変領域、又は配列番号1、3、5、7;又は9内部の配列(例えば1つ以上のCDR)に約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%以上の同一性を有する重鎖又は軽鎖を包含する。さらなる特定の実施形態において抗体又は機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体におけるCDR1つ以上に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95〜100%の同一性を有する重鎖又は軽鎖可変領域配列を包含する。特定の態様において、抗体又はその機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体における各々の重鎖又は軽鎖の可変領域配列における1つ、2つ又は3つのCDRに95〜100%の同一性を有する重鎖又は軽鎖可変領域配列を包含する。] [0069] 抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)、抗体及び機能的フラグメントのパーセント同一性の観点において、同一性は、レファレンス配列に対して、60%もの低値であることができ、又は、より高値(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)であることができる。パーセント同一性は、BARB4標的(例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の全配列長、又は、BARB4標的(例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の内部の近接した領域又は領域に渡って伸張できる。特定の態様において、パーセント同一性を共有する配列の長さは、5以上の近接アミノ酸、例えば5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25などの近接アミノ酸である。さらなる特定の態様において、パーセント同一性を共有する配列の長さは、25以上の近接アミノ酸、例えば26、27、28、29、30、31、32、33、34、35等の近接アミノ酸である。その他の特定の態様において、パーセント同一性を共有する配列の長さは、35以上の近接アミノ酸、例えば35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、45、47、48、49、50等の近接アミノ酸である。更にその他の特定の態様において、パーセント同一性を共有する配列の長さは、50以上の近接アミノ酸、例えば50〜55、55〜60、60〜65、65〜70、70〜75、75〜80、80〜85、85〜90、90〜95、95〜100、100〜110等の近接アミノ酸である。更に特定の抗体又はサブ配列の態様において、パーセント同一性を共有する配列の長さは、DSMZ寄託番号DSM ACC2876、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体のような、可変領域配列の何れかのCDR、又はCDR外であるが重鎖又は軽鎖の配列の可変領域内部にある領域の長さに等しい。] [0070] 「同一性」という用語及びその文法的変化形は、2つ以上の言及された実体が同じであることを意味する。即ち、2つの抗原又は抗体の配列が同一である場合、それらは少なくとも言及されている領域又は部分の内部において同じアミノ酸配列を有する。2つの核酸配列が同一である場合、それらは少なくとも言及されている領域又は部分の内部において同じポリヌクレオチド配列を有する。同一性は配列の所定の領域(領域又はドメイン)に渡ることができる。「同一性の領域」とは同じである言及された実体2つ以上の一部分を指す。即ち、2つの蛋白又は核酸の配列が配列領域1つ以上に渡って同一である場合、それらはその領域の内部において同一性を共有している。例示される抗原、抗体及び機能的フラグメントは、レファレンスBARB4標的(例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)、例えば配列番号11又は12として示すTAF15ポリペプチドに対し、又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体又はその機能的フラグメントに対し、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%以上のアミノ酸配列同一性を有する。] [0071] 「相同である」又は「相同性」という用語は、2つ以上の照合された実体がある領域又は部分に渡って同一性を共有していることを意味している。相同性又は同一性の「領域、領域又はドメイン」とは2つ以上の照合された実体の一部分が相同性を共有しているか、又は同じであることを意味している。即ち2つの配列が1つ以上の配列領域に渡って同一である場合、それらはその領域において同一性を共有している。「実質的な相同性」とは、ある分子が、相同性を共有しているレファレンス分子、又はレファレンス分子の該当/相当する領域又は部分の構造又は機能(例えば生物学的機能)の1つ以上の少なくとも部分的な構造又は機能を有するか、有することが予測されるように、構造的又は機能的に保存されていることを意味する。実質的な相同性を有する抗原、抗体又は機能的フラグメントは、レファレンス抗体の少なくとも部分的な活性又は機能を有するか、又は有すると予測される。例えば抗原の種々の実施形態において、BARB4標的(例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム、配列番号11又は12)又はそのサブ配列は細胞膜上に発現される能力を保持するか、炭水化物部分を有するか、又はBARB4抗体に結合する。抗体に関する特定の実施形態においては、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体は、1つ以上の修飾(例えば配列番号1、3、5、7又は9の置換、欠失又は付加)がハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の細胞又は抗原への結合に関して少なくとも部分的に競合する能力を保持しているか、又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原への部分的結合を少なくとも保持している場合、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体への実質的相同性を有すると考えられる。] [0072] 2つの配列の間の同一性(相同性)の範囲は、当該分野で知られたコンピュータープログラム及び数学的アルゴリズムを使用して確認できる。パーセント配列同一性(相同性)を計算するそのようなアルゴリズムは一般的に比較の領域又は領域に渡る配列のギャップ及びミスマッチを説明している。例えばBLAST(例えばBLAST2.0)検索アルゴリズム(例えばAltschulら、J.Mol.Biol.215:403(1990)参照、NCBIより公的に入手可能)では例示される検索パラメーターは以下の通りである。即ち、ミスマッチ−2;ギャップオープン5;ギャップエクステンション2。ポリペプチド配列比較に関してはBLASTPアルゴリズムは典型的にはPAM100、PAM250、BLOSUM62又はBLOSUM50のようなスコアリングマトリックスと組み合わせて使用される。FASTA(例えばFASTA2及びFASTA3)及びSSEARCH配列比較プログラムもまた同一性の程度を定量するために使用される(Pearsonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA85:2444(1988);Pearson,MethodsMol Biol.132:185(2000);及びSmithら、J.Mol.Biol.147:195(1981))。Delaunay系の位相幾何学的マッピングを用いた蛋白構造類似性を定量するためのプログラムもまた開発されている(Bostickら、Biochem Biophys Res Commun.304:320(2003))。] [0073] 本発明の抗原、抗体及び機能的フラグメントは、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の少なくとも1つ以上の部分的な活性又は機能を保持しているものを包含する。本明細書に開示する通り、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する抗原は、配列番号11又は12として示すTAF15ポリペプチドとの配列同一性を有する。種々の形態においてBARB4標的はTAF15ポリペプチドの見かけの細胞膜結合型アイソフォームであり、炭水化物部分を含有し、そして種々の悪性及び非悪性の新生物、腫瘍及び癌細胞により発現される。即ち、種々の実施形態においてBARB4標的又はそのサブ配列は1つ以上の配列番号11又は12として示すTAF15ポリペプチドとの配列同一性、細胞膜上で発現される能力を保持しているか、炭水化物部分を有するか、又はBARB4抗体に結合する。] [0074] 同様に本明細書に開示される通り、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4、軽鎖及び重鎖はそれぞれ種々の悪性及び非悪性の新生物、腫瘍及び癌細胞に結合する。ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4、軽鎖及び重鎖に結合し、そしてこれによりBARB4の標的抗原を発現する細胞の非限定的な例として、胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかの胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌、ヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫、又は膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)が挙げられる。即ち、種々の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかの胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌、ヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫、又は膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)のような細胞1つ以上に結合する。] [0075] ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原に結合する抗体及び機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体よりも、細胞又は抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)に対して相対的に高値又は低値の結合親和性を有し得る。従って本発明のさらなる抗体及び機能的フラグメントは、細胞又は抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体、軽鎖及び重鎖の結合親和性より高値、同程度、又は低値を有するものを包含する。例えば、本発明の抗体又は機能的フラグメントはハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体よりも2〜5、5〜10、10〜100、100〜1000又は1000〜10,000倍高値の親和性又は低値の親和性、又はこの値内又はこの値を包含する何れかの数値又は範囲を有し得る。種々の実施形態において抗体又はその機能的フラグメントは、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関し、又は新生物、癌、腫瘍又は転移性細胞への結合に関し、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する。他の実施形態において、抗体又はその機能的フラグメントは、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関し、又は腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えば、胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する。その他の実施形態において、抗体又はその機能的フラグメントは、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関し、又は胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫への結合に関し、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する。さらなる実施形態において、抗体又はその機能的フラグメントは、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関し、又は膵臓癌BXPC−3細胞、癌細胞HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌23132/87細胞への結合に関し、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する。上記した実施形態において、結合親和性は、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又は細胞への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍高値又は低値であり得る。] [0076] 抗体及び機能的フラグメントは特定の抗原に対して他のものよりも高値の親和性を有するものを包含する。特定の実施形態においては、抗体は非腫瘍又は非癌細胞において発現されるTAF15ポリペプチドに対する結合親和性よりも高値の腫瘍又は癌細胞により発現されるTAF15ポリペプチドに対する結合親和性を有し;抗体は細胞膜結合型ではないか、細胞内のものであるTAF15ポリペプチドに対する結合親和性よりも高値の細胞膜結合型TAF15ポリペプチドアイソフォームに対する結合親和性を有し;そして、抗体は炭水化物部分(例えばN−連結炭水化物又はO−連結炭水化物)を欠いたTAF15ポリペプチドに対する結合親和性よりも高値の、炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチドに対する結合親和性を有する。] [0077] 結合親和性は会合(Ka)及び解離(Kd)速度により決定され得る。平衡親和性定数KはKa/Kdの比である。会合(Ka)及び解離(Kd)速度は表面プラズモン共鳴(SRP)を用いて計測できる(Rich and Myszka,Curr.Opin.Biotechnol.11:54(2000);Englebienne,Analyst.123:1599(1998))。結合速度のリアルタイムの検出及びモニタリングのための機器及び方法は知られており、商業的に入手可能である(BiaCore2000,Biacore AB,Upsala,Sweden;及びMalmqvist,Biochem.Soc.Trans.27:335(1999))。] [0078] さらなる特異的な非限定的な抗体及び機能的フラグメントは、約Kd10−2M〜約Kd10−15Mの範囲内、又は約Kd10−5M〜約Kd10−12Mの範囲内における、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の細胞又は抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)に対する結合親和性を有する。特定の実施形態においては、結合親和性は5×10−2M、10−2M、5×10−3M、10−3M、5×10−4M、10−4M、5×10−5M、10−5M、5×10−6M、10−6M、5×10−7M、10−7M、5×10−8M、10−8M、5×10−9M、10−9M、5×10−10M、10−10M、5×10−11M、10−11M、5×10−12M、10−12M、5×10−13M、10−13M、5×10−14M、10−14M、5×10−15M及び10−15M未満である。さらなる特定の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)、又は新生物、癌、腫瘍又は転移性細胞への結合に関して、約Kd10−5M〜約Kd10−13Mの範囲内の結合親和性を有する。その他の特定の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関して、又は腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えば、胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌への結合に関して、約Kd10−5M〜約Kd10−13Mの範囲内の結合親和性を有する。他の特定の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関して、又は胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫に対する結合に関して、約Kd10−5M〜約Kd10−13Mの範囲内の結合親和性を有する。更にその他の特定の実施形態において、抗体又は機能的フラグメントは、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)への結合に関して、又は(of)膵臓癌BXPC−3細胞、結腸癌HT−29細胞又は胃癌23132/87細胞への結合に関して約Kd10−5M〜約Kd10−13Mの範囲内の結合親和性を有する。] [0079] 抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はエピトープに、又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞に結合するか、又は抗原又はエピトープ又は細胞への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する抗体及び機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体よりも、相対的に高値又は低値の細胞増殖抑制又は低減活性、又は相対的に高値又は低値の細胞アポトーシス誘導又は刺激活性を有し得る。従って本発明の抗体及び機能的フラグメントは、BARB4抗体が結合する細胞又は抗原又はエピトープに結合するか、細胞又は抗原又はエピトープへの結合に関してBARB4と競合し、そしてハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体よりも、相対的に高値又は低値の細胞増殖抑制又は低減活性、又は相対的に高値又は低値の細胞アポトーシス誘導又は刺激活性を有するものを包含する。] [0080] 従って本発明の抗体は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体とは異なる配列を有するが、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の活性又は機能1つ以上を少なくとも部分的に保持しているものを包含する。例示される活性及び機能は、例えば、BARB4抗体が結合する細胞への結合;抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はBARB4抗体が結合するエピトープへの結合;細胞又は抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はエピトープへの結合に関してBARB4抗体と競合すること;細胞の成長又は増殖を抑制又は低減するか、細胞死、溶解又はアポトーシス(例えば新生物性、腫瘍又は癌又は転移性細胞)を刺激又は誘導すること;胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかの腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えば、胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌、又はヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫の1つ以上に結合すること;BXPC−3、HT−29又は23132/87細胞の成長又は増殖を抑制すること、又はBXPC−3、HT−29又は23132/87の細胞死、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導すること;等を包含する。] [0081] 即ち、本発明によれば、修飾された抗体及び機能的フラグメントも提供されるが、ただし、修飾された形態は、未修飾又はレファレンスの抗体又は機能的フラグメントの活性又は機能を少なくとも一部分は保持する。1つの実施形態において、抗体又はその機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の1つ以上のアミノ酸の付加、欠失又は置換を有する重鎖又は軽鎖可変領域配列を包含するが、ただし、前記抗体又は機能的フラグメントは、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示される未損傷完全長のBARB4抗体の少なくとも部分的な活性又は機能を保持する。種々の態様において、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の1つ以上のアミノ酸の付加、欠失又は置換を有する抗体又は機能的フラグメントは、細胞又は抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合するエピトープへの結合に関して競合する。他の態様において、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の1つ以上のアミノ酸の欠失、置換又は付加を有する抗体又は機能的フラグメントは、細胞又は抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はBARB4抗体が結合するエピトープに結合する。追加的態様において、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の1つ以上のアミノ酸の欠失、置換又は付加を有する抗体又は機能的フラグメントは、BARB4抗体が増殖を抑制又は低減する細胞の増殖を抑制又は低減する。その他の態様において、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の1つ以上のアミノ酸の欠失、置換又は付加を有する抗体又は機能的フラグメントは、BARB4抗体が死滅、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導する細胞の死滅、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導する。更にその他の特定の態様において、細胞の成長又は増殖は対照(未処理)細胞と相対比較して少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、75%以上、又はこのようなパーセント値内又はこれを包含する何れかの数値又は範囲で抑制、低下又は低減される。なおその他の特定の態様において、細胞死、溶解又はアポトーシスは対照(未処理)細胞と相対比較して少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、75%以上、又はこのようなパーセント値内又はこれを包含する何れかの数値又は範囲にある。] [0082] 本明細書において使用する場合、「修飾する」という用語及びその文法的変化形は、組成がレファレンス組成から逸脱することを意味する。そのように修飾された蛋白、核酸及び他の組成物はレファレンスの未修飾の蛋白、核酸又は組成物より高値又は低値の活性、又はそれとは区別可能な機能を有し得る。] [0083] 置換、付加及び欠失を包含する修飾はまた、「変異体」とも称することができる。アミノ酸変異体の具体的な非限定的な例として、抗原(例えば、BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)及びBARB4抗体フラグメント及びサブ配列が挙げられる。例示されるBARB4標的サブ配列及びフラグメントは、例えば、BARB4標的の一部分、例えばTAF15ポリペプチド配列の一部分、TAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームの一部分、炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチド配列又はTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームの一部分、又は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する一部分を含む。例示されるBARB4抗体のサブ配列及びフラグメントは、例えば、細胞又は抗原への結合に関してBARB4抗体と少なくとも部分的に競合するか、又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原に対して少なくとも部分的に結合活性を保持しているか、又はBARB4抗体が増殖を抑制又は低減する細胞の増殖を抑制又は低減する能力を保持しているか、又はBARB4抗体が死滅、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導する細胞の死滅、溶解又はアポトーシスを刺激又は誘導する能力を保持している、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の一部分を含む。] [0084] 本明細書において使用する場合、「フラグメント」又は「サブ配列」という用語は完全長の分子の一部分を意味する。即ち、抗原又は抗体のフラグメント又はサブ配列は完全長未損傷のレファレンスの抗原又は抗体よりも1つ以上少ないアミノ酸を有する(例えば重鎖又は軽鎖の可変又は定常領域のアミノ又はカルボキシ末端の何れかからの、1つ以上の内部又は末端のアミノ酸の欠失)。核酸フラグメントは完全長の比較核酸配列よりも少なくとも1つ少ないヌクレオチドを有する。従ってフラグメントは何れかの長さから完全長のネイティブの分子であることができる。] [0085] 「機能的フラグメント」及び「機能的サブ配列」という用語は、抗体に言及している場合、機能又は活性を有する抗体の一部分を指す。例えば、機能的フラグメントは、未損傷のレファレンスの抗原又は抗体としての、1つ以上の部分的機能又は活性を保持し得る。例えば、BARB4標的は、配列番号11又は12と少なくとも部分的に同一である配列を有する一部分、TAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームの一部分、炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチド配列又はTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォームの一部分、又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に結合する一部分を含む。BARB4抗体に関しては、機能的サブ配列は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示される完全長実損傷のBARB4抗体の細胞又は抗原又はエピトープへの結合に関して競合するか、又は、完全長の未損傷BARB4抗体が結合する細胞又は抗原又はエピトープに結合するサブ配列を包含することができ、そして機能的サブ配列とみなされる。] [0086] 単鎖抗体を包含する抗体フラグメントは全て又は一部分の重鎖又は軽鎖の可変領域(例えば1つ以上のCDR、例えばCDR1、CDR2又はCDR3)を単独で、又はヒンジ領域、CH1、CH2、及びCH3ドメインの1つ以上の全て又は一部分と組み合わせて包含できる。また包含されるものはヒンジ領域、CH1、CH2、及びCH3ドメインとの重鎖又は軽鎖の可変領域(例えば1つ以上のCDR、例えばCDR1、CDR2又はCDR3)の何れかの組み合わせの抗原結合サブ配列である。] [0087] 本発明の例示される抗体サブ配列及びフラグメントは、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、Fd、単鎖Fv(scFv)、ジスルフィド連結Fvs(sdFv)、VL及びVHドメインフラグメント、三重特異性(Fab3)、二重特異性(Fab2)、ダイアボディー((VL−VH)2又は(VH−VL)2)、トリアボディー(3価)、テトラボディー(4価)、ミニボディー((scFV−CH3)2)、二重特異性単鎖Fv(Bis−scFv)、IgGデルタCH2、scFv−Fc及び(scFv)2−Fcを包含する。このようなサブ配列及びフラグメントは完全長抗体としての結合親和性、完全長抗体としての結合特異性、又は完全長抗体としての活性又は機能の1つ以上、例えば、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の機能又は活性を有することができる。] [0088] 抗体のサブ配列及びフラグメントは組み合わせることができる。例えばVL又はVHサブ配列はリンカー配列により連結してVL−VHキメラを形成できる。特にハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1、3、5又は7として示される重鎖可変配列により示されるBARB4抗体の重鎖可変配列はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又は配列番号9として示される軽鎖可変配列により示されるBARB4抗体の軽鎖可変配列と組み合わせることができる。従って本発明は1)ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又は配列番号1、3、5又は7として示される重鎖可変配列により示されるBARB4抗体の重鎖可変配列;及び2)ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又は配列番号9として示される軽鎖可変配列により示されるBARB4抗体の軽鎖可変配列を、単独又は相互に組み合わせて、提供するものである。単鎖Fvs(scFv)サブ配列の組み合わせは、リンカー配列により連結することによりscFv−scFVキメラを形成できる。抗体配列及びフラグメントは単独又は他のサブ配列の全て又は一部分と組み合わせた単鎖の抗体又は可変領域を包含する。] [0089] 修飾された蛋白は更に、アミノ酸置換を包含する。置換は保存的又は非保存的であることができる。抗体の場合、置換はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の定常又は可変(例えば超可変、例えばCDR又はFR)領域にあり得る。特定の実施形態において、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示される修飾されたBARB4抗体は1つ又は数個の保存的又は非保存的なアミノ酸置換を有する。] [0090] 抗原結合に寄与する抗体の構造決定因子、例えば超可変領域内部の相補性決定領域(CDR、そのうち3つは各々重鎖及び軽鎖配列にあり、簡便のためにHC−CDR1、HC−CDR2及びHC−CDR3;及びLC−CDR1、LC−CDR2及びLC−CDR3と称される)は当業者の知る通りである。D及びJ領域のような追加的領域の位置もまた当業者の知る通りである。CDR配列1つ以上がハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に対して十分な配列同一性を有している抗体及びそのサブ配列は、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の機能又は活性、例えば細胞又は抗原(配列番号11又は12に少なくとも部分的に同一である配列の一部分を含むBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)結合、結合親和性(例えばKd)、細胞増殖抑制、又は細胞アポトーシスの刺激又は誘導等、を少なくとも部分的に保持している。] [0091] 従って、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の定常又は可変領域におけるアミノ酸置換は耐容されると考えられる。ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体のCDRの外部の可変領域にある1つ又は数個の置換もまた、少なくとも部分的な細胞又は抗原結合活性が保持されているか、又は部分的な細胞増殖抑制又はアポトーシス刺激又は誘導活性が保持されている程度にまでは、少なくとも同様に耐容されると考えられる。ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体のCDRにおける1つ又は数個の保存的置換もまた、少なくとも部分的な細胞又は抗原の結合活性が保持されている(即ち細胞又は抗原の結合が破壊されていない)か、又は部分的な細胞増殖抑制又はアポトーシス刺激又は誘導活性が保持されている程度にまでは、少なくとも同様に耐容されると考えられる。ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の超可変領域(例えばCDR)における多くのアミノ酸の非保存的置換は、細胞又は抗原の結合活性、結合親和性(例えばKd)、又は抗体の機能又は活性、例えば細胞増殖抑制、細胞のアポトーシスを刺激又は誘導すること等の1つ以上に影響すると考えられる。] [0092] 「保存的置換」は1つのアミノ酸の、生物学的、化学的又は構造的に類似の残基による置き換えである。生物学的に類似とは、置換が、生物学的活性、例えば細胞結合又は細胞増殖抑制又はアポトーシス誘導又は刺激活性を破壊しないことを意味している。構造的に類似とは、アミノ酸が類似の長さ、例えばアラニン、グリシン及びセリン、又は同様の大きさを有する側鎖を有することを意味する。化学的類似性は、残基が同じ電荷を有するか、両方とも親水性又は疎水性であることを意味する。特定の例として、1つの疎水性残基、例えばイソロイシン、バリン、ロイシン又はメチオニンが別の残基で置換、又は1つの極性残基が別の残基で置換、例えばアルギニンがリジンで置換、グルタミンがアスパラギン酸で置換、又はグルタミンがアスパラギンで置換、セリンがスレオニンで置換等が挙げられる。] [0093] 特定の実施形態においては、重鎖又は軽鎖の超可変領域の配列又はその内部の領域、例えばCDR(CDR1、CDR2又はCDR3)又はFRは1〜10、1〜5、1〜3以下(例えば1又は2)のアミノ酸置換を有する。さらなる実施形態においては、重鎖又は軽鎖の超可変領域配列内部のアミノ酸置換は1つのより多いCDR内にはない。追加的実施形態において、重鎖又は軽鎖の超可変領域配列内部の置換はCDR内にはない。別の実施形態においては、超可変領域配列内部の置換はFR内にはない。] [0094] 所定の修飾の作用は、細胞又は抗原(BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)結合活性、親和性又は抗体機能又は未修飾の抗体、例えばハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の活性の少なくとも一部分を保持している抗体及び機能的フラグメントを識別するために、容易にアッセイできる。例えば、可変領域(例えばハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7又は9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体のCDR1,CDR2又はCDR3の内部又は外部)におけるアミノ酸置換は、細胞又は抗原(BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)結合、細胞増殖抑制又は低減活性、細胞死、溶解又はアポトーシスを誘導又は刺激すること等に関してアッセイできる。] [0095] 局部的突然変異可能性分析は相補性決定領域(CDR)及びフレームワーク領域(FR)における特定の置換の作用を予測するために使用できる(Shapiroら、J.Immunol.163:259(1999))。概説すると、配列の比較は、多かれ少なかれ突然変異可能である領域を予測するIgイントロンDNA内部に位置するジ及びトリヌクレオチド配列のうち、突然変異可能性の階層構造を示す。定量的構造−活性関連性(QSAR)を用いることにより抗体認識ドメイン、ひいてはリガンド結合に関与するアミノ酸の性質を識別することができる。OSARに基づく予測的モデルは次に置換(突然変異)の作用を予測するために使用できる。例えば抗体がそれ自体の抗原と相互作用する場合の会合及び解離の速度に対する突然変異の作用は、両方の速度(Ka及びKd)定数に関わる定量的予測的モデルを構築するために使用されており、これらは次に抗体に対する他の突然変異の作用を予測するために使用される(De Genstら、J Biol Chem.277:29897(2002))。従って当業者は、そのような分析を用いることにより、非置換の抗体又は機能的フラグメントの少なくとも部分的な活性又は機能を保持している抗体又は機能的フラグメントをもたらすと考えられる抗体及び機能的フラグメントのアミノ酸置換を識別することができる。] [0096] アミノ酸置換は天然に存在するL−アミノ酸がD−型のアミノ酸で置換されることを除き、同じアミノ酸によるものであってよい。従って修飾はL−アミノ酸に対して置換されたD−アミノ酸の1つ以上、又はL−アミノ酸に対して置換されたD−アミノ酸の混合物を包含する。修飾はまた、構造的及び機能的な類縁体、例えば合成又は非天然のアミノ酸又はアミノ酸の類縁体又は誘導体の形態を有するペプチドミメティックを包含する。] [0097] 修飾された形態は更に、誘導体化された配列、例えば、遊離のアミノ基がアミン塩酸塩を形成するアミノ酸、p−トルエンスルホニル基、カルボベンゾキシ基;塩、メチル及びエチルエステル由来の遊離のカルボキシ基;O−アシル又はO−アルキル誘導体を形成する遊離のヒドロキシル基、並びに天然に存在するアミノ酸誘導体、例えばプロリンに関しては4−ヒドロキシプロリン、リジンに関しては5−ヒドロキシリジン、セリンに関してはホモセリン、リジンに関してはオルニチン等を包含する。修飾は当該分野で知られた方法(例えばPCR系部位指向性の欠失及び挿入の突然変異誘発、化学的な修飾及び突然変異誘発、交差結合等)を用いて生じさせることができる。] [0098] 修飾された形態は付加及び挿入を包含する。例えば付加は、蛋白(例えば抗体)、核酸又は他の組成物への何れかの型の分子の共有結合又は非共有結合による連結であることができる。典型的には、付加及び挿入により異なる機能又は活性がもたらされる。] [0099] 付加及び挿入は融合(キメラ)ポリペプチド又は核酸配列を包含し、これは配列に共有結合したレファレンスのネイティブ(野生型)配列中に通常は存在しない分子1つ以上を有する配列である。特定の例は多機能性の蛋白(例えば多重特異性抗体)を生成するための別の蛋白(例えば抗体)のアミノ酸配列である。] [0100] 本発明によれば、異種ドメインを包含する抗体、核酸、及び他の組成物が提供される。即ち、異種ドメインは種々の異なる型の何れかの小型又は大型の機能的部分よりなることができる。そのような部分は核酸、ペプチド、炭水化物、脂質又は小型の有機化合物、例えば薬物(例えば細胞増殖剤)、金属(金、銀)などを包含する。異種ドメインはアミノ酸の付加又は挿入であることができる。] [0101] 異種ドメインの特定の非限定的な例として、例えばタグ、検出可能な標識及び細胞毒性剤が挙げられる。タグ及び検出可能な標識の具体的な例として、酵素(セイヨウワサビパーオキシダーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールトランスフェラーゼ);酵素基質;リガンド(例えばビオチン);受容体(アビジン);放射性核種(例えばC14、S35、P32、P33、H3、I125、I131、ガリウム−67及び68、スカンチウム−47、インジウム−111、ラジウム−223);T7−タグ、His−タグ、myc−タグ、HA−タグ及びFLAG−タグ;高電子密度試薬;エネルギー転移分子;常磁性標識;フルオロフォア(フルオレセイン、ローダミン、フィコエリスリン);発色団;ケミルミネセント(イミダゾール、ルシフェラーゼ);及び生物発光剤が挙げられる。細胞毒性剤の具体的な例として、ジフテリア、毒素、コレラ毒素及びリシンが挙げられる。] [0102] 異種ドメインのさらなる例として、例えば抗細胞増殖剤(例えば抗新生物、抗腫瘍又は抗癌又は抗転移剤)が挙げられる。抗細胞増殖剤の具体的な非限定的な例は本明細書に開示する通りであり、そして当該分野で知られている。] [0103] リンカー配列は、2つの実体が少なくとも部分的に区別される機能又は活性を維持するように、蛋白(例えば抗体)、核酸、又は他の組成物及び付加又は挿入(例えば異種ドメイン)の間に挿入してよい。リンカー配列は可撓性の構造、秩序のある二次構造を形成できないこと、又は、いずれかのドメインを促進又はこれと相互作用できる疎水性又は荷電した性質を包含する特性の1つ以上を有し得る。可撓性蛋白領域中に典型的に見られるアミノ酸はGly、Asn及びSerを包含する。他のほぼ中性のアミノ酸、例えばThr及びAlaもまたリンカー配列において使用され得る。リンカー配列の長さは変動し得る(例えば米国特許6,087,329参照)。リンカーは更に、化学的交差結合及びコンジュゲート形成剤、例えばスルホスクシンイミジル誘導体(スルホ−SMCC、スルホ−SMPB)、ジスクシンイミジルズベレート(DSS)、ジスクシンイミジルグルタレート(DSG)及びジスクシンイミジルタートレート(DST)を包含する。] [0104] 付加のさらなる例として、グリコシル化、脂肪酸、脂質、アセチル化、ホスホリル化、アミド化、ホルミル化、ユビキチン化、及び保護/ブロッキング基による誘導体化、及び多くの化学修飾の何れかが挙げられる。他の順列及び可能性は当業者に明らかであり、本発明の範囲内に包含されるものとみなす。] [0105] 組成物の修飾語として使用される「単離された」という用語は、組成物が人間の手により作成されるか、又は他の成分1つ以上からそれらが天然に存在するインビボの環境において分離されることを意味する。一般的にこのようにして分離された組成物はそれらが自然界で通常会合している物質1つ以上、例えば蛋白、核酸、脂質、炭水化物、細胞膜1つ以上を実質的に伴わない。即ち、単離された組成物は、組成物が天然に存在する生物の細胞野中の他の生物学的成分から、又はそれが(例えば合成によるか、細胞培養を介して)生産された人工的な培地から、実質的に分離されている。例えば、単離されたポリペプチドは、他のポリペプチド及び核酸から実質的に分離され、そして例えばポリペプチド、ゲノム又はcDNAライブラリのようなポリペプチド又は核酸配列の数百万の中に存在するポリペプチド又はポリヌクレオチドのライブラリを包含しない。単離された核酸は他のポリペプチド及び核酸から実質的に分離され、そして例えばポリペプチド、ゲノム又はcDNAライブラリのようなポリペプチド又は核酸配列の数百万の中に存在するポリペプチド又はポリヌクレオチドのライブラリを包含しない。「単離された」という用語は組成物の代替的な物理的形態を排除せず、例えば、単離された蛋白は、蛋白の多量体、翻訳後修飾(例えばグリコシル化、ホスホリル化)又は誘導体化された形態を包含し得る。] [0106] 組成物の修飾語として使用される「精製された」という用語は、それ自体が典型的には自然界で会合している物質の大部分又は全てを伴っていない組成物を指す。即ち、細胞から分離された蛋白は、標準的な方法により細胞成分から分離されている場合に実質的に精製されているとみなされるのに対し、化学合成された核酸配列はその化学的前駆体から分離されている場合に実質的に精製されたとみなされる。従って精製されたとは、完全に純粋であることを必要としない。更に又、「精製された」組成物は他の分子1つ以上と組み合わせることができる。即ち、「精製された」という用語は組成物の組み合わせを排除しない。] [0107] 「精製された」蛋白及び核酸は、標準的な精製方法により生産された蛋白及び核酸を包含する。用語は又、宿主細胞内の組み換え発現、並びに化学合成により生産された蛋白及び核酸を包含する。「精製された」とは又、夾雑物のレベルがヒト及び非ヒト動物への投与に関する規制機関、例えば食品医薬品局(FDA)に許容されるレベル未満である組成物を指す。] [0108] 実質的に純粋であることは、質量において分子の少なくとも約60%以上であり得る。純度は又約70%又は80%以上であり得、そしてより高値、例えば90%以上であり得る。純度は例えば薬学的担体においては低値であり得、分子の重量%による量は60%未満であり得るが、分子の相対的比率は、それが通常会合している他の成分と比較してより高値となる。純度は何れかの適切な方法、例えばUVスペクトル分析、クロマトグラフィー(例えばHPLC、気相)、ゲル電気泳動(例えば銀又はクーマシー染色)及び配列分析(ペプチド及び核酸)により測定できる。] [0109] ポリクローナル及びモノクローナル抗体を作成する方法は当該分野で知られている。例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム、又はその免疫原性フラグメントは場合により担体、例えばキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)又は卵白アルブミン(例えばBSA)にコンジュゲートするか、又はアジュバント、例えばフロイントの完全又は不完全アジュバントと混合し、そして動物を免疫化するために使用する。従来のハイブリドーマ技術を用いながら、BARB4標的に応答する免疫化された動物に由来する脾細胞を単離し、骨髄腫細胞に融合させることができる。ハイブリドーマにより生産されたモノクローナル抗体はBARB4標的との反応性を目標としてスクリーニングすることができる。] [0110] 細胞又は抗原への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する抗体は従来の競合的結合アッセイを用いながらスクリーニングし、そして同定することができる。スクリーニングされた抗体は細胞又は抗原への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC287により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体と競合する能力に基づいて選択される。細胞又は抗原への結合に関してBARB4抗体と競合する、又は、細胞又は抗原へのBARB4抗体の結合を抑制、防止又はブロックする抗体の能力は、当該分野で知られた種々のアッセイ、例えば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)により測定できる。] [0111] 蛋白及び抗体、そのサブ配列及びフラグメント、並びに他の修飾された配列は、遺伝子的方法により作成できる。そのような手法はCos細胞又は大腸菌のような宿主細胞内への蛋白又は抗体をコードする遺伝子の全て又は一部分の発現を包含する。そのような宿主細胞は完全長又はフラグメント、例えばscFvを発現できる(例えばWhitlowら、In:Methods:A Companion to Methods in Enzymology2:97(1991),Birdら、Science242:423(1988);及び米国特許4,946,778参照)。抗体及び機能的フラグメント及び核酸配列は又、当業者に知られた方法を用いた化学合成により作成することもでき、例えば自動化ペプチド合成装置を使用できる(例えばApplied Biosystems,FosterCity,CA参照)。抗体及び機能的フラグメントは当該分野で知られた種々のアッセイ、例えば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ファージディスプレイ、リボソームを介した蛋白−mRNA連結及びmRNAディスプレイ、コウボ、細菌、哺乳類細胞又はレトロウィルス上のディスプレイ、インビトロのコンパートメント化を介したマイクロビーズ、蛋白−DNAディスプレイ、コウボ2−ハイブリッドを介した成長選択、蛋白フラグメント相補(Hoogenboom,R.,Nature Biotechnol.23:1105(2005))を用いながらスクリーニング又は選択することができる。] [0112] 抗体を形成するために適当である細胞又は抗原(BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)は当該分野で知られた種々の何れかの標準的な蛋白精製又は組み換え発現の手法により作成できる。例えば、BARB4標的は細胞、例えばBXPC−3細胞(ATCC寄託番号CRL−1687;P.O.Box1549 Manassas,VA,20108,USA)又は23132/87細胞(DSMZ寄託番号ACC201;Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(German Collection of Microorganisms and Cell Cultures),Inhoffenstrase7B38124 Braunschweig,Germany)上に存在する。従って、そのような細胞の全細胞、又は調製物、細胞抽出液又は画分は、細胞又は抗原への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合するか、又は例えばハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原(BARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)に結合する抗体を作成するために動物を免疫化するために使用できる。] [0113] 免疫化され得る動物は、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ウシ又は虚勢ウシ、モルモット又は霊長類を包含する。初回及び何れかの最適なその後の免疫化を、静脈内、腹腔名、筋肉内、又は皮下の経路を通して行ってよい。その後の免疫化はBARB4抗原プレパレーションの同じか異なる濃度であってよく、そして定期的又は不定期の間隔であってよい。] [0114] 動物はヒトIgG遺伝子遺伝子座を包含するように遺伝子的に修飾されたものを包含し、したがってそれはヒト抗体を作成するために使用できる。内因性免疫グロブリンを発現しないヒト免疫グロブリン遺伝子の1つ以上を有するトランスジェニック動物は、例えば米国特許5,939,598に記載されている。ヒトポリクローナル抗体及びヒトモノクローナル抗体を作成するためのさらなる方法も記載されている(例えばKuroiwaら、Nat.Biotechnol.20:889(2002);WO98/24893;WO92/01047;WO96/34096;WO96/33735;米国特許5,413,923;5,625,126;5,633,425;5,569,825;5,661,016;5,545,806;5,814,318;5,885,793;5,916,771;及び5,939,598参照)。ヒト抗体を作成するための技術の概説はLonberg and Huszar(Int.Rev.Immunol.13:65(1995))に記載されている。] [0115] 抗体は又、他の手法、例えばハイブリドーマ、組み換え体、及びファージディスプレイ技術、又はこれらの組み合わせを用いて形成することもできる(米国特許4,902,614、4,543,439及び4,411,993参照;更にMonoclonal Antibodies,Hybridomas:A New Dimension in Biological Analyses,Plenum Press,Kennett,McKearn,and Bechtol(編)、1980、及びHarlowら、Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press、第2版1988参照)。] [0116] 抗体のサブ配列及びフラグメントは例えば抗体全体のペプシン又はパパイン消化による、抗体の蛋白分解性加水分解により製造できる。ペプシンによる酵素的切断により作成された抗体のサブ配列及びフラグメントはF(ab’)2と標記される5Sフラグメントを与える。このフラグメントを更にチオール還元剤で切断して3.5SFab’1価フラグメントを生成できる。或いは、ペプシンを用いた酵素的切断は2つの1価のFab’フラグメント及びFcフラグメントを直接生成する(例えば米国特許4,036,945及び4,331,647;及びEdelmanら、MethodsEnymol.1:422(1967)参照)。単鎖Fv及び抗体は米国特許4,946,778及び5,258,498;Hustonら、Methods Enzymol.203:46(1991);Shuら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA90:7995(1993);及びSkerraら、Science240:1038(1988)に記載の通り作成できる。抗体を切断するその他の方法、例えば重鎖の分離により1価の軽鎖−重鎖フラグメントを形成すること、更にフラグメントを切断すること、又は他の酵素的又は化学的方法も使用し得る。] [0117] 改変された特性、例えば増大した結合親和性を有する修飾された抗体及び機能的フラグメントは当業者に公知の方法を用いて作成できる。例えば親和性成熟の手法を用いることにより抗体の結合親和性を向上させることができる(US2004/0162413A1;米国特許6,656,467、6,531,580、6,590,079及び5,955,358;Fiedlerら、Protein Eng.15:931(2002);Pancookら、Hybrid.Hybridomics20:383(2001);Daughertyら、Protein Eng.11:825(1998);Wuら、Proc.Nat’l Acad.Sci.USA95:6037(1998);及び、Osbournら、Immunotechnology2:181(1996))。] [0118] 抗体は当該分野で公知の種々の方法、例えば、CDR−グラフティング(EP239,400;W091/09967;米国特許5,225,539;5,530,101;及び5,585,089)、ベニアリング又はリサーフィシング(EP592,106;EP519,596;Padlan,Molecular Immunol.28:489(1991);Studnickaら、Protein Engineering 7:805(1994);Roguska.ら、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA91:969(1994))及びチェインシャフリング(米国特許5,565,332)を用いてヒト化できる。ヒトコンセンサス配列(Padlan,Mol.Immunol.31:169(1994);及びPadlan,Mol.Immunol.28:489(1991))は以前にヒト化抗体を製造するために使用されている(Carterら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA89:4285(1992);及びPrestaら、J.Immunol.151:2623(1993))。] [0119] キメラ抗体を製造するための方法は当業者の知る通りである(例えばMorrison,Science229:1202(1985);Oiら、BioTechniques4:214(1986);Gilliesら、J.Immunol.Methods125:191(1989);及び米国特許5,807,715;4,816,567;及び4,816,397)。1つの種の抗体に由来する可変ドメインが別の種の可変ドメインに対して置換されているキメラ抗体は例えばMunro,Nature312:597(1984);Neubergerら、Nature312:604(1984);Sharonら、Nature309:364(1984);Morrisonら、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA81:6851(1984);Boulianneら、Nature312:643(1984);Caponら、Nature337:525(1989);及びTrauneckerら、Nature339:68(1989)に記載されている。] [0120] 抗体の方法においてさらに使用され得る適当な手法は親和性精製、非変性ゲル精製、HPLC又はRP−HPLC、サイズエクスクルージョン、プロテインAカラム上の精製、又はこれらの手法の何れかの組み合わせを包含する。抗体アイソタイプはELISAアッセイを用いながら決定することができ、例えば、ヒトIgはマウスIg吸収抗ヒトIgを用いながら識別できる。] [0121] 本発明によれば、抗体及び機能的フラグメントを製造する方法が更に提供される。1つの実施形態において方法は、動物に抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム、BARB4抗体に結合するTAFポリペプチド、又は炭水化物部分を含むTAFポリペプチド)、又は抗原(BARB4標的、例えば腫瘍又は癌細胞により発現されるTAF15ポリペプチド)を発現する細胞を投与すること、抗原(例えばBARB4標的)又は抗原(例えばBARB4標的)を発現する細胞に結合する抗体の発現のために動物をスクリーニングすること、抗原(例えばBARB4標的)又は抗原(例えばBARB4標的)を発現する細胞に結合する抗体を生産する動物を選択すること、及び選択された動物から抗体を単離すること、を包含する。別の実施形態においては、方法はヒト免疫グロブリンを発現することができる動物に抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム、BARB4抗体に結合するTAFポリペプチド、又は炭水化物部分を含むTAFポリペプチド)、又は抗原(BARB4標的、例えば腫瘍又は癌細胞により発現されるTAF15ポリペプチド)を発現する細胞を投与すること、抗原(例えばBARB4標的)又は抗原(例えばBARB4標的)を発現する細胞に結合する抗体を生産する動物から脾細胞を単離すること、脾細胞を骨髄腫細胞と融合してハイブリドーマを作成すること、及び抗原(例えばBARB4標的)又は抗原(例えばBARB4標的)を発現する細胞に結合する抗体の発現のためにハイブリドーマをスクリーニングすること、を包含する。] [0122] 本発明によれば、本明細書に記載する通り、抗原、抗体及び抗体の機能的フラグメントを発現する宿主細胞が提供される。特定の実施形態においては、宿主細胞は精製又は単離され、そして場合により、発現された抗原、抗体又は機能的フラグメントをコードする核酸により形質転換されていない。追加的実施形態において、宿主細胞は、配列番号11又は12のようなTAFポリペプチドに対して50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%以上の配列同一性を有する配列を有する抗原を発現する。その他の実施形態において、宿主細胞はBARB4抗体、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体に対して50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%以上の配列同一性を有する重鎖又は軽鎖の配列を包含する抗体又は機能的フラグメントを発現する。更にその他の実施形態において、宿主細胞はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の重鎖可変領域配列又は軽鎖可変領域配列におけるCDR1つ以上に対して少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95〜100%同一性を有する重鎖又は軽鎖配列を発現する。] [0123] 本発明によれば、単離及び精製された核酸が提供される。本発明の核酸は、特に、1)抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)をコードする、2)ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体に構造的又は機能的に関連する抗体及び機能的フラグメントをコードする;3)配列番号1、3、5、7又は9、又は配列番号1、3、5、7又は9の配列の全て又は一部分(例えばCDR1つ以上)を包含する抗体及び機能的フラグメントをコードする;4)抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)をコードする核酸配列とある程度の相補性又は同一性を示す;5)ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と配列同一性を有する抗体及び機能的フラグメントをコードする核酸配列とある程度の相補性又は同一性を示す;6)抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)をコードする配列にハイブリダイズする;及び7)ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と配列同一性を有する抗体及び機能的フラグメントをコードする配列にハイブリダイズする核酸配列を包含する。] [0124] 特定の実施形態においては、核酸配列はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の重鎖又は軽鎖の配列又はその機能的フラグメントをコードする。別の実施形態においては、核酸配列は配列番号1、3、5又は7をコードする核酸配列に75〜100%相補又は同一である。その他の実施形態において、核酸配列は配列番号9をコードする核酸配列に75〜100%相補又は同一である。] [0125] BARB4、それぞれ配列番号2、4、6及び8;及び10で示される重鎖及び軽鎖の可変領域配列を示す。 BARB4重鎖の核酸配列(VH:配列番号2):] [0126] BARB4重鎖の核酸配列(4.1VH;配列番号4):] [0127] BARB4重鎖の核酸配列(4.2VH;配列番号6):] [0128] ] [0129] BARB4重鎖の核酸配列(4.3VH;配列番号8):] [0130] BARB4軽鎖の核酸配列(VL;配列番号10):] [0131] アミノ酸の置換、付加又は欠失を包含する抗原及び抗体のような蛋白は核酸によりコードされ得る。その結果、アミノ酸の置換、付加又は欠失を包含する蛋白をコードする核酸配列も提供される。] [0132] 「核酸」及び「ポリヌクレオチド」などのような用語は、ホスホエステル結合又は等価物を介して連結されたリボ−又はデオキシ−リボ核酸の塩基対(ヌクレオチド)の少なくとも2つ以上を指す。核酸はポリヌクレオチド及びポリヌクレオシドを包含する。核酸は単分子、二重又は三重、環状又は線状の分子を包含する。例示される核酸は限定しないが、RNA、DNA、cDNA、ゲノム核酸、天然に存在する核酸及び天然に存在しない核酸、例えば合成核酸を包含する。] [0133] 核酸は種々の長さのものであることができる。核酸の長さは典型的には約20ヌクレオチド〜20Kbの範囲、又はそのような長さの範囲内又はそれを包含する何れかの数値又は範囲、10ヌクレオチド〜10Kb、1〜5Kb以下、1000〜約500ヌクレオチド以下の長さである。核酸は又、より短い、例えば100〜約500ヌクレオチド、又は約12〜25、25〜50、50〜100、100〜250、又は約250〜500ヌクレオチド長、又はそのような長さの範囲内又はそれを包含する何れかの数値又は範囲であることができる。特定の実施形態においては、核酸配列は約10〜20、20〜30、30〜50、50〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500、500〜1000、1000〜20000ヌクレオチド、又はそのような長さの範囲内又はそれを包含する何れかの数値又は範囲の長さを有する。より短いポリヌクレオチドは一般的には「オリゴヌクレオチド」又は1本鎖又は2本鎖DNAの「プローブ」と称される。しかしながら、そのようなオリゴヌクレオチドの長さに上限はない。] [0134] ポリヌクレオチドはL−又はD−型及びその混合物を包含し、これはさらに修飾されることにより対象への投与のときに分解に対して耐性となり得る。特定の例として、対象の種々の組織又は体液中に存在するエンドヌクレアーゼ及びエキソヌクレアーゼに対して耐性の5’及び3’連結が挙げられる。] [0135] 本発明によれば、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の全て又はフラグメントをコードする核酸にハイブリダイズする核酸配列が提供される。1つの実施形態において、核酸配列は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はそのサブ配列をコードする核酸に特異的にハイブリダイズする。別の実施形態においては、核酸配列は配列番号1、3、5又は7又はその一部分をコードする核酸に特異的にハイブリダイズする。その他の実施形態において、核酸配列は配列番号9又はその一部分をコードする核酸に特異的にハイブリダイズする。さらなる実施形態において、核酸配列は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の全て又はサブ配列又はフラグメントをコードする核酸配列に少なくとも75〜100%相補的又は相同である。] [0136] 「ハイブリダイズする」という用語及びその文法的変化形は核酸配列間の結合を指す。ハイブリダイズしている配列は一般的にレファレンス核酸又はレファレンス配列に相補な配列に対して約50%超の相同性(例えば50%、60%、70%、80%、90%以上の同一性)を有することになる。レファレンス配列に対して、例えばレファレンス配列のアミノ酸配列をコードする核酸に対して100%又は完全に相補である、ハイブリダイズしている配列は、100%の塩基対形成を示し、ミスマッチは有さない。ハイブリダイズしている配列間のハイブリダイゼーションの領域は典型的には、少なくとも約12〜15ヌクレオチド、15〜20ヌクレオチド、20〜30ヌクレオチド、30〜50ヌクレオチド、50〜100ヌクレオチド、100〜200ヌクレオチド以上、又はそのような長さの範囲内又はこれを包含する何れかの数値又は範囲である。] [0137] 本発明によれば、アンチセンスポリヌクレオチド、小型干渉RNA、及びリボザイム核酸がさらに提供される。特定の実施形態においては、アンチセンスポリヌクレオチド、小型干渉RNA、又はリボザイム核酸は抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)又はそのサブ配列をコードする核酸配列に特異的にハイブリダイズし、そして場合により抗原の発現を低減するか、又は配列番号1、3、5、7又は9、又はその一部分に特異的にハイブリダイズし、そして場合により配列番号1、3、5、7又は9の発現を低減する。別の実施形態においては、アンチセンスポリヌクレオチド、小型干渉RNA、又はリボザイム核酸は、抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)、配列番号1、3、5、7又は9、又はそのサブ配列をコードする核酸配列に対し少なくとも60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%等)相補的又は相同である。アンチセンスポリヌクレオチドは約10〜20、20〜30、30〜50、50〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500、500〜1000、1000〜2000ヌクレオチド、又はそのような長さの範囲内又はそれを包含する何れかの数値又は範囲の長さを有することができる。] [0138] 本明細書において使用する場合、「アンチセンス」という用語は特定のDNA又はRNA配列に結合することができるポリヌクレオチド又はペプチド核酸を指す。アンチセンスは、1本、2本、3本鎖以上のRNA及びDNAポリヌクレオチド及びRNA転写物又はDNAに結合するペプチド核酸(PNA)を包含する。特定の例としては、センスRNAに結合するRNA及びDNAアンチセンスが挙げられる。例えば、1本鎖核酸は細胞由来のグリコーゲンの代謝、異化、除去又は分解に関与する蛋白転写物をターゲティングすることができる(例えばmRNA)。アンチセンス分子は典型的にはセンス鎖に95〜100%相補であるが、「部分的に」相補であることができ、その場合ヌクレオチドの一部のみがセンス分子に結合し(100%未満の相補性、例えば95%、90%、80%、70%、及び場合により、より低値)、或いはこのようなパーセント値の範囲内又はこれを包含する何れかの数値又は範囲である。] [0139] トリプレックス形成アンチセンスは2本鎖DNAに結合することにより遺伝子の転写を抑制することができる。遺伝子の転写開始部位から誘導されたオリゴヌクレオチド、例えば開始部位からの−10位と+10位の間が特に例示される。] [0140] 遺伝子発現を抑制するための短鎖干渉RNA(siRNA又はRNAiと称される)は当該分野で知られている(例えばKennerdellら、Cell95:1017(1998);Fireら、Nature、391:806(1998);WO02/44321;WO01/68836;WO00/44895、WO99/32619、WO01/75164、WO01/92513、WO01/29058、WO01/89304、WO02/16620;及びWO02/29858参照)。RNAiサイレンシングは「ヘアピン」構造を形成するRNAをコードする核酸により、或いは、コードしている核酸の末端各々からRNAを発現させてハイブリダイズするRNA分子2つを形成することにより、誘導することができる。] [0141] RNAの特異的切断を触媒する酵素的RNA分子であるリボザイムは、コードされた蛋白の発現を抑制するために使用できる。リボザイムは相補標的RNAと配列特異的ハイブリッドを形成し、次にこれが切断される。特定の例としては、例えばグリコーゲンの代謝、異化、除去又は分解に関与する蛋白をコードする配列のエンドヌクレアーゼ的切断を特異的及び効率的に触媒することができる操作されたハンマーヘッドモチーフのリボザイム分子が挙げられる。] [0142] アンチセンス、リボザイム、RNAi及びトリプレックス形成核酸は本明細書においては総称して「抑制性核酸」又は「抑制性ポリヌクレオチド」と称する。そのような抑制性核酸又はポリヌクレオチドはそれが結合又はターゲティングする配列、延いては適宜コードされた蛋白の発現を抑制又は低減することができる。] [0143] 抑制性ポリヌクレオチドはインビボで機能するために発現制御エレメントを必要としない。抑制性ポリヌクレオチドは細胞により吸収されるか、又は受動拡散を介して細胞に進入することができる。抑制性ポリヌクレオチドは場合によりベクターを用いて細胞内部に導入できる。抑制性ポリヌクレオチドはそれが転写されるように核酸によりコードされてよい。更に又、抑制性ポリヌクレオチドをコードする核酸は、場合により細胞内又はインビボにおいて、コードされたアンチセンスの持続性又は増大した発現のための発現制御エレメントに作動可能に連結されてよい。抑制性核酸は本明細書に開示した蛋白及び核酸配列に基づいて設計するか、又はデータベースにおいて入手することができる。] [0144] 核酸配列は更に、ヌクレオチド及びヌクレオシドの置換、付加及び欠失、並びに誘導体化された形態及び融合/キメラの配列(例えば組み換えポリペプチドをコードする)を包含する。例えば遺伝子コードの縮重により、核酸は、コードする核酸に関して縮重した配列及びサブ配列、その修飾された形態及び変異体を包含する。他の例はコードする配列に相補的な核酸である。] [0145] 核酸の欠失(サブ配列及びフラグメント)は約10〜25、25〜50又は50〜100ヌクレオチドを有することができる。そのような核酸はポリペプチド鎖部配列を発現するため、遺伝子操作のため(PCR増幅用のプライマー及び鋳型として)、そして細胞、培地、生物学的試料(例えば組織、臓器、血液又は血清)中の、又は対象における蛋白をコードする配列の存在又は量を検出(例えばハイブリダイゼーションを介して)するためのプローブとして、有用である。] [0146] 核酸は種々の標準的なクローニング及び化学合成の手法を用いて製造できる。手法は限定しないが、核酸増幅、例えば抗体をコードする配列にアニーリングすることができるプライマー(例えば縮重プライマー混合物)を用いたゲノムDNA又はcDNA標的によるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を包含する。核酸はまた、化学合成(例えば固相ホスホロアミダイト合成)又は遺伝子からの転写により製造できる。次に製造された配列をインビトロで翻訳するか、プラスミド内にクローニングして増殖させ、そして次に細胞中(例えば宿主細胞、例えばコウボ又は細菌、真核生物、例えば動物又は哺乳類の細胞又は植物中)で発現させることができる。] [0147] 本発明によれば本発明の核酸配列を含むベクターが更に提供される。1つの実施形態において、ベクターは本明細書に記載した抗体又は機能的フラグメントをコードする核酸配列を包含する。別の実施形態においては、ベクターはコードしている核酸配列を包含する。] [0148] ベクターはウィルス、原核生物(細菌)及び真核生物(植物、カビ、哺乳類)のベクターを包含する。ベクターはインビトロ又はインビボで核酸の発現のために使用できる。「発現ベクター」と称されるそのようなベクターは、核酸、例えば抗原(例えばBARB4標的、例えばTAF15ポリペプチドの細胞膜結合型アイソフォーム)、及びハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体、そのサブ配列及びフラグメントをコードする核酸、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSM ACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1、3、5、7;及び9として示される重鎖及び軽鎖の可変領域の配列により示されるBARB4抗体の修飾された形態又は変異体をコードする核酸、抑制性核酸をコードする核酸を導入し、そしてコードされた蛋白又は抑制性核酸を発現する(例えば溶液中又は固相中で)ために、細胞中、又は対象中インビボにおいて有用である。] [0149] ベクターはまた、核酸の操作のために使用できる。遺伝子操作のためには「クローニングベクター」を使用することができ、挿入された核酸を転写又は翻訳する。] [0150] ベクターは一般的にインビトロ又はインビボの細胞中の増殖のための複製起点を含有する。ベクター内部に存在する制御エレメント、例えば発現制御エレメントは適宜、転写及び翻訳を容易にするために包含させることができる。] [0151] ベクターは選択マーカーを包含できる。「選択マーカー」は遺伝子を含有する細胞の選択を可能にする遺伝子である。「陽性選択」とは選択マーカーを含有している細胞が陽性選択への曝露時に生存するという過程を指す。薬剤耐性は陽性選択マーカーの一例であり、マーカーを含有する細胞は選択薬剤を含有する培養基中で生存することになり、マーカーを欠いている細胞は死滅することになる。選択マーカーはG418への耐性を付与するneo;ハイグロマイシンへの耐性を付与するhygr;及びピューロマイシンへの耐性を付与するpuroのような薬剤耐性遺伝子を包含する。他の陽性選択マーカーはマーカーを含有する細胞の識別又はスクリーニングを可能にする遺伝子を包含する。これらの遺伝子はとりわけ、蛍光蛋白(GFP及びGFP様発色団、ルシフェラーゼ)に関する遺伝子、lacZ遺伝子、アルカリホスファターゼ遺伝子、及び表面マーカー、例えばCD8等を包含する。「陰性選択」とは陰性選択マーカーを含有する細胞が適切な陰性選択剤への曝露時に殺傷される過程を指す。例えば単純ヘルペスウィルスチミジンキナーゼ(HSV−tk)遺伝子を含有する細胞(Wiglerら、Cell 11:223(1977))は薬剤ガンシクロビル(GANC)に対して感受性である。同様にgpt遺伝子は細胞を6−チオキサンチンに対して感受性とする。] [0152] ウィルスベクターはレトロウィルス(分裂中並びに非分裂中の細胞を感染させるためのレンチウィルス)、フォーミーウィルス(米国特許5,624,820、5,693,508、5,665,577、6,013,516及び5,674,703;WO92/05266及びWO92/14829)、アデノウィルス(米国特許5,700,470、5,731,172及び5,928,944)、アデノ関連ウィルス(AAV)(米国特許5,604,090)、単純ヘルペスウィルスベクター(米国特許5,501,979)、サイトメガロウィルス(CMV)系ベクター(米国特許5,561,063)、レオウィルス、ロタウィルスゲノム、シミアンウィルス40(SV40)又はパピローマウィルス(Coneら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA81:6349(1984);Eukaryotic Viral Vectors,Cold Spring Harbor Laboratory,Gluzman編、1982;Sarverら、Mol.Cell.Biol.1:486(1981);米国特許5,719,054)に基づくものを包含する。アデノウィルスは緩徐複製及び/又は終末分化の細胞を効率的に感染させ、そして、緩徐複製及び/又は終末分化の細胞をターゲティングするために使用できる。発現のために有用なさらなるウィルスベクターはパルボウィルス、ノーウォークウィルス、コロナウィルス、パラミクソ及びラブドウィルス、トガウィルス(例えばシンドビスウィルス及びセムリキフォレストウィルス)及び水疱性口内炎ウィルス(VSV)を包含する。] [0153] 核酸は核酸が発現制御エレメントに作動可能に連結されている場合に発現されることができる。本明細書においては、「作動可能に連結」という用語は、言及されているエレメント間の、それらをそれらの意図する態様において作動することができるようにする、物理的又は機能的な関連性を指す。即ち、核酸に「作動可能に連結」された発現制御エレメントとは、制御エレメントが核酸の転写、及び、適宜、転写物の翻訳をモジュレートすることを意味する。]
权利要求: 請求項1 ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する細胞又は抗原への結合に関して、(ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示される)BARB4抗体と競合する単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項2 腺癌細胞又は扁平上皮癌への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項3 胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌の1つ以上への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項4 胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する単離された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項5 膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)への結合に関してハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体と競合する単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項6 ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示される未損傷のBARB4抗体が結合する細胞に、又は抗原に結合する単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項7 前記抗体又は機能的フラグメントが、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する腺癌細胞又は扁平上皮癌に結合する、請求項6記載の単離又は精製された抗体又は機能的フラグメント。 請求項8 前記抗体又は機能的フラグメントが、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、食道扁平上皮癌の1つ以上に結合する、請求項6記載の単離又は精製された抗体又は機能的フラグメント。 請求項9 前記抗体又は機能的フラグメントが、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が結合する胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣のヒト腺癌、扁平上皮癌、カルチノイド癌腫、侵襲性腺管癌、生殖細胞癌腫に結合する、請求項6記載の単離又は精製された抗体又は機能的フラグメント。 請求項10 前記抗体又は機能的フラグメントが、未損傷のBARB4抗体が結合する膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)に結合する、請求項6記載の単離又は精製された抗体又は機能的フラグメント。 請求項11 配列番号1及び9に示す重鎖又は軽鎖の配列の可変領域に約60%以上の同一性を有する重鎖又は軽鎖可変領域配列を含む単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項12 前記抗体又は機能的フラグメントが配列番号1、3、5又は7に示す重鎖可変領域配列に少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%以上同一である重鎖を含み、そして配列番号9に示す軽鎖可変領域配列に少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%以上同一である軽鎖配列を含む、請求項11記載の単離又は精製された抗体又は機能的フラグメント。 請求項13 配列番号1、3、5又は7に示す重鎖可変領域配列におけるCDR1つ以上に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95%〜100%同一である重鎖又は軽鎖の可変領域配列、又は配列番号9に示す軽鎖可変領域配列におけるCDR1つ以上に少なくとも80〜85%、85〜90%、90〜95%、95%〜100%同一である配列を含む、単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項14 ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体のアミノ酸の付加、欠失又は置換の1つ以上を有する重鎖又は軽鎖の可変領域配列を含む単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメントであって、該抗体又は機能的フラグメントが、胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌、胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫、又は、膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)の1つ以上に結合する、単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項15 配列番号1、3、5又は7、及び2に示す各々の重鎖及び軽鎖の可変領域配列における1、2又は3つのCDRと100%同一性を有する重鎖及び軽鎖の配列を含む、単離又は精製された抗体又はその機能的フラグメント。 請求項16 前記抗体又は機能的フラグメントが、胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌、胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫、又は、膵臓癌細胞系統BXPC−3(ATCC寄託番号CRL−1687)、結腸癌細胞系統HT−29(ATCC寄託番号HTB−38)又は胃癌細胞系統23132/87(DSMZ寄託番号ACC201)の1つ以上の増殖を阻害又は低減、又はそのアポトーシスを刺激又は誘導する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項17 前記抗体がポリクローナル又はモノクローナルである、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項18 前記抗体がIgG、IgA、IgM、IgE及びIgDから選択される、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項19 前記IgGがIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4である、請求項18記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項20 前記抗体又は機能的フラグメントが、新生物、癌、腫瘍又は転移性の細胞への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項21 前記抗体又は機能的フラグメントが、腺癌細胞又は扁平上皮癌、胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項22 前記抗体又は機能的フラグメントが、胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項23 前記抗体又は機能的フラグメントが、膵臓癌BXPC−3細胞、結腸癌HT−29細胞又は胃癌23132/87細胞への結合に関して、ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体の結合親和性の約1〜5000倍の範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項24 前記抗体又は機能的フラグメントが新生物、癌、腫瘍又は転移性の細胞への結合に関して約KD10−5M〜約KD10−13Mの範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項25 前記抗体又は機能的フラグメントが腺癌細胞又は扁平上皮癌、例えば胃の腺癌細胞、肺の腺癌細胞、膵臓の腺癌細胞、結腸の腺癌細胞、乳房の腺癌細胞、又は食道扁平上皮癌への結合に関して約KD10−5M〜約KD10−13Mの範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項26 前記抗体又は機能的フラグメントが胃、肺、結腸、膵臓、食道、前立腺、乳房又は精巣の何れかのヒト腺癌、ヒト扁平上皮癌、ヒトカルチノイド癌腫、ヒト侵襲性腺管癌、又はヒト生殖細胞癌腫への結合に関して約KD10−5M〜約KD10−13Mの範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項27 前記抗体又は機能的フラグメントが膵臓癌BXPC−3細胞、結腸癌HT−29細胞又は胃癌23132/87細胞への結合に関して約KD10−5M〜約KD10−13Mの範囲内の結合親和性を有する、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項28 前記機能的フラグメントがFab、Fab’、F(ab’)2、Fv、Fd、単鎖Fv(scFv)、ジスルフィド連結Fvs(sdFv)、VL及びVHドメインフラグメント、三重特異性(Fab3)、二重特異性(Fab2)、ダイアボディー((VL−VH)2又は(VH−VL)2)、トリアボディー(3価)、テトラボディー(4価)、ミニボディー((scFV−CH3)2)、二重特異性単鎖Fv(Bis−scFv)、IgGデルタCH2、scFv−Fc及び(scFv)2−Fcから選択される、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項29 異種ドメインを更に含む、請求項1〜15の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項30 前記異種ドメインが検出可能な標識、タグ又は細胞毒性剤を含む、請求項29記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項31 前記検出可能な標識又はタグが酵素;酵素基質;リガンド;受容体;放射性核種;T7−、His−、myc−、HA−又はFLAG−タグ;高電子密度試薬;エネルギー転移分子;常磁性標識;フルオロフォア;発色団;化学発光剤;及び生物発光剤を含む、請求項30記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項32 前記細胞又は細胞系統が細胞膜結合TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)を発現するか、又は前記抗原が細胞膜結合TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)を含む、請求項1〜10及び14の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項33 前記TAF15ポリペプチドが細胞膜結合TAF15ポリペプチドのアイソフォームを含むか、又は炭水化物部分を含む、請求項32記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項34 前記抗体又は機能的フラグメントが、TATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)への結合に関して、DSMZ寄託番号DSMACC2876又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列で示されるBARB4抗体と競合する、請求項11又は15記載の抗体又は機能的フラグメント。 請求項35 配列番号1、3、5、7又は9を含む重鎖又は軽鎖の配列。 請求項36 請求項1〜16の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメントあるいは配列番号1、3、5、7又は9の重鎖又は軽鎖の配列を発現する宿主細胞。 請求項37 請求項1〜16の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメントあるいは配列番号1、3、5、7又は9の重鎖又は軽鎖の配列をコードする核酸配列。 請求項38 配列番号1、3、5、7又は9をコードする核酸配列に75〜100%相補又は同一である核酸配列。 請求項39 配列番号1、3、5又は7又はその部分をコードする核酸に特異的にハイブリダイズするか、又は配列番号9又はその部分をコードする核酸に特異的にハイブリダイズする、核酸配列。 請求項40 前記核酸配列が約10〜20、20〜30、30〜50、50〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500、又は500〜1000ヌクレオチドの長さを有する、請求項37〜39の何れか一項に記載の核酸配列。 請求項41 配列番号1、3、5、7、11又は12をコードする核酸に特異的にハイブリダイズし、そして配列番号1、3、5、7、9、11又は12の発現を低減するアンチセンスポリヌクレオチド、小型干渉RNA、又はリボザイム核酸。 請求項42 前記ポリヌクレオチドが約10〜20、20〜30、30〜50、50〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500、500〜1000、1000〜2000ヌクレオチドの長さを有し、そして配列番号1、3、5又は7をコードする核酸配列に少なくとも90%相補的又は相同である、請求項41記載のアンチセンスポリヌクレオチド。 請求項43 発現制御配列を更に含む、請求項37〜42の何れか一項に記載の核酸又はアンチセンスポリヌクレオチド。 請求項44 請求項37〜42の何れか一項に記載の核酸又はアンチセンスポリヌクレオチドを含むベクター。 請求項45 前記ベクターがウィルス、細菌、カビ又は哺乳類のベクターを含む、請求項44記載のベクター。 請求項46 請求項37〜42の何れか一項に記載の核酸又はベクターで形質転換した宿主細胞。 請求項47 前記宿主細胞が真核生物である、請求項46記載の宿主細胞。 請求項48 前記細胞が請求項37〜42の何れか一項に記載の核酸又はベクター又はアンチセンスポリヌクレオチドにより安定に、又は一過性に形質転換されている、請求項46記載の宿主細胞。 請求項49 請求項1〜16の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、又は配列番号1、3、5、7又は9の重鎖又は軽鎖の配列及び製薬上許容しうる担体又は賦形剤を含む医薬組成物。 請求項50 請求項1〜16の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、又は配列番号1、3、5、7又は9の重鎖又は軽鎖の配列を含むキット。 請求項51 前記抗体又は機能的フラグメントで治療可能な状態を治療するための説明書を更に含む、請求項50記載のキット。 請求項52 前記説明書が望ましくない細胞の増殖又は過剰増殖を治療することに関する、請求項51記載のキット。 請求項53 前記説明書が新生物、腫瘍、癌又は転移を治療することに関する、請求項51記載のキット。 請求項54 抗細胞増殖又は免疫増強の治療又は療法薬を更に含む、請求項50記載のキット。 請求項55 抗新生物、抗癌、抗腫瘍又は抗転移剤を更に含む、請求項50記載のキット。 請求項56 前記説明書がラベル又は添付文書上にある、請求項51記載のキット。 請求項57 製造物品を更に含む、請求項50のいずれか一項に記載のキット。 請求項58 前記製造物品が抗体、抗細胞増殖又は免疫増強の治療又は療法を対象内に局所的、局部的又は全身的に送達するためのものである、請求項57記載のキット。 請求項59 単離又は精製された抗原であって、該抗原がTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)と同一のアミノ酸配列を含み、そして該TAF15ポリペプチドが細胞膜結合アイソフォームである、単離又は精製された抗原。 請求項60 前記抗原が腫瘍又は癌の細胞により発現される、請求項59記載の単離又は精製された抗原。 請求項61 前記腫瘍又は癌の細胞が膵臓の癌又は腫瘍の細胞、結腸の癌又は腫瘍の細胞、又は胃の癌又は腫瘍の細胞である、請求項60記載の単離又は精製された抗原。 請求項62 前記腫瘍又は癌の細胞がBXPC−3細胞、HT−29細胞、23132/87細胞、PC−3細胞、A549細胞、HCT−116細胞、又はPANC−1細胞を含む、請求項59記載の単離又は精製された抗原。 請求項63 ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又は配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示されるBARB4抗体が前記抗原に結合する、請求項59記載の単離又は精製された抗原。 請求項64 細胞膜結合アイソフォームである、単離又は精製されたTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)。 請求項65 炭水化物部分を含む、単離又は精製されたTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)。 請求項66 前記炭水化物部分がN連結炭水化物部分又はO連結炭水化物部分である、請求項66記載の単離又は精製されたTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)。 請求項67 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)がドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により測定した場合に約70〜85kDaの分子量を有する、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項68 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)が配列番号11又は12の配列に同一の配列を有する、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項69 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)が、配列番号11又は12に示す10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100以上の近接アミノ酸に同一の配列、又は、配列番号11又は12の完全長よりは短い配列と同一な配列を有する、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項70 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)が、該TAF15ポリペプチドをコードする遺伝子の、又はその内部への染色体転座に起因する融合蛋白を含む、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項71 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)が、該TAF15ポリペプチドをコードする遺伝子の、又はその内部への染色体転座に起因する融合蛋白ではない、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項72 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)が、核受容体NOR1に融合したTAF15の染色体転座に起因する融合蛋白ではない、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項73 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)が、哺乳類型である、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項74 前記抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)が、ヒト型である、請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の単離又は精製された抗原又はTAF15ポリペプチド。 請求項75 請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原又はTATA結合蛋白会合因子15(TAF15ポリペプチド)に結合する単離又は精製された抗体又はそのサブ配列。 請求項76 N−グリコシダーゼ処理後の前記抗原又はTAF15ポリペプチドへの前記抗体又はそのサブ配列の結合が未処理の該抗原又はTAF15ポリペプチドへの該抗体又はそのサブ配列の結合と比較して低減されている、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項77 TAF15のアンチセンス核酸によるトランスフェクションの後の細胞上で発現される前記抗原又はTAF15ポリペプチドへの前記抗体又はそのサブ配列の結合が、該アンチセンス核酸でトランスフェクトしていない細胞上で発現される該抗原又はTAF15ポリペプチドへの該抗体又はそのサブ配列の結合と比較して低減されている、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項78 前記抗体又はそのサブ配列が、前記TAF15ポリペプチドへの結合に関してBARB4抗体(ハイブリドーマDSMZ寄託番号DSMACC2876により生産される抗体、又はそれぞれ配列番号1及び9で示される重鎖及び軽鎖の配列により示される)と競合する、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項79 前記抗体又はそのサブ配列が哺乳類型抗体である、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項80 前記抗体又はそのサブ配列がヒト型又はヒト化抗体である、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項81 前記抗体が、非腫瘍又は非癌の細胞において発現されるTAF15ポリペプチドに対する結合親和性よりも高値の、腫瘍又は癌の細胞により発現されるTAF15ポリペプチドに対する結合親和性を有する、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項82 前記抗体が細胞膜結合型ではないか、又は細胞内型であるTAF15ポリペプチドに対する結合親和性よりも高値の、細胞膜結合型のTAF15ポリペプチドアイソフォームに対する結合親和性を有する、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項83 前記抗体が炭水化物部分を欠いたTAF15ポリペプチドに対する結合親和性よりも高値の、炭水化物部分を含むTAF15ポリペプチドに対する結合親和性を有する、請求項75記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項84 前記炭水化物部分がN−連結炭水化物又はO−連結炭水化物である、請求項83記載の抗体又はそのサブ配列。 請求項85 治療を必要とする対象における細胞過剰増殖性障害を治療するための方法であって、該方法は、該対象において該細胞過剰増殖性障害を治療するのに有効な量の請求項1〜15又は75の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を、該対象に投与することを含む、方法。 請求項86 前記細胞過剰増殖性障害が、脳、頭頚部、乳房、食道、口腔、鼻咽頭、鼻又は副鼻腔、胃、十二指腸、回腸、空腸、肺、肝臓、膵臓、腎臓、副腎、甲状腺、膀胱、結腸、直腸、前立腺、子宮、子宮頚部、卵巣、骨髄、リンパ、血液、骨、精巣、皮膚又は筋肉、又は造血系を冒しているか、又は少なくとも部分的にそこに存在する、請求項85記載の方法。 請求項87 前記細胞過剰増殖性障害が新生物、腫瘍又は癌を含む、請求項85記載の方法。 請求項88 前記新生物、腫瘍又は癌が転移型又は非転移型である、請求項87記載の方法。 請求項89 前記新生物、腫瘍又は癌が、乳房、肺、甲状腺、頭頚部、鼻咽頭、鼻又は副鼻腔、脳、脊髄、副腎、甲状腺、リンパ、胃腸管、口腔、食道、胃、十二指腸、回腸、空腸、小腸、結腸、直腸、泌尿生殖器、子宮、卵巣、子宮頚部、膀胱、睾丸、陰茎、前立腺、腎臓、膵臓、副腎、肝臓、骨、骨髄、リンパ、血液、筋肉又は皮膚を冒しているか、又は少なくとも部分的にそこに存在する、請求項87記載の方法。 請求項90 前記新生物、腫瘍又は癌が造血系である、請求項87記載の方法。 請求項91 前記新生物、腫瘍又は癌が肉腫、癌腫、腺癌、黒色腫、骨髄腫、芽腫、神経膠腫、リンパ腫又は白血病である、請求項87記載の方法。 請求項92 前記新生物、腫瘍又は癌が、肺の腺癌、肺の癌腫、びまん性又は間質性の胃の癌腫、結腸の腺癌、前立腺の腺癌、食道の癌腫、乳房の癌腫、膵臓の腺癌、卵巣の腺癌、又は子宮の腺癌を含む、請求項87記載の方法。 請求項93 前記新生物、腫瘍又は癌がI、II、III、IV又はV期の転移性又は非転移性の腫瘍又は癌を含む、請求項87記載の方法。 請求項94 前記新生物、腫瘍又は癌が進行性に悪化する、請求項87記載の方法。 請求項95 前記新生物、腫瘍又は癌が寛解期にある、請求項87記載の方法。 請求項96 前記新生物、腫瘍又は癌が固形又は液状である、請求項87記載の方法。 請求項97 前記抗体が前記対象に局所的、局部的、又は全身に投与される、請求項85記載の方法。 請求項98 前記治療が前記細胞過剰増殖性障害、又は前記新生物、腫瘍又は癌に関連する1つ以上の有害な身体的症状の軽減又は緩解をもたらす、請求項85記載の方法。 請求項99 前記治療が新生物、腫瘍又は癌の容量を低減又は低下させるか、新生物、腫瘍又は癌の容量の増加を抑制又は防止するか、新生物、腫瘍又は癌の進行又は悪化を抑制するか、新生物、腫瘍又は癌の細胞溶解又はアポトーシスを刺激するか、又は新生物、腫瘍又は癌の増殖又は転移を抑制、低減又は低下させる、請求項87記載の方法。 請求項100 前記治療が前記対象の寿命を長期化又は延長する、請求項85記載の方法。 請求項101 前記治療が前記対象のクオリティオブライフを改善する、請求項85記載の方法。 請求項102 前記対象が抗新生物、抗腫瘍、抗癌又は免疫増強の治療又は療法の候補であるか、それを受けているか、又は受けたことがある、請求項85記載の方法。 請求項103 抗細胞増殖又は免疫増強の治療又は療法を前記対象に施すことを更に含む、請求項85記載の方法。 請求項104 前記治療又は療法が外科的切除、放射線療法、放射線照射療法、化学療法、免疫療法、又は温熱療法を包含する、請求項103記載の方法。 請求項105 前記抗細胞増殖の治療又は療法がアルキル化剤、代謝拮抗剤、植物抽出物、植物性アルカロイド、ニトロソ尿素、ホルモン、ヌクレオシド又はヌクレオチドアナログを含む、請求項103記載の方法。 請求項106 前記抗細胞増殖の治療又は療法がシクロホスファミド、アザチオプリン、シクロスポリンA、プレドニソロン、メルファラン、クロラムブシル、メクロレタミン、ブスルファン、メトトレキセート、6−メルカプトプリン、チオグアニン、5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド、AZT、5−アザシチジン(5−AZC)及び5−アザシチジン関連化合物、ブレオマイシン、アクチノマイシンD、ミトラマイシン、マイトマイシンC、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾトシン、ヒドロキシ尿素、シスプラチン、ミトタン、プロカルバジン、ダカルバジン、タキソール、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ドキソルビシン及びジブロモマンニトールから選択される、請求項103記載の方法。 請求項107 前記免疫増強の治療又は療法がリンパ球、プラズマ細胞、マクロファージ、樹状細胞、NK細胞又はB細胞を含む、請求項103記載の方法。 請求項108 前記免疫増強の治療又は療法が抗体、細胞成長因子、細胞生存因子、細胞分化因子、サイトカイン又はケモカインを含む、請求項103記載の方法。 請求項109 前記免疫増強の治療又は療法がIL−2、IL−1α、IL−1β、IL−3、IL−6、IL−7、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GMCSF)、IFN−γ、IL−12、TNF−α、TNFβ、MIP−1α、MIP−1β、RANTES、SDF−1、MCP−1、MCP−2、MCP−3、MCP−4、エオタキシン、エオタキシン−2、I−309/TCA3、ATAC、HCC−1、HCC−2、HCC−3、LARC/MIP−3α、PARC、TARC、CKβ、CKβ6、CKβ7、CKβ8、CKβ9、CKβ11、CKβ12、C10、IL−8、GROα、GROβ、ENA−78、GCP−2、PBP/CTAPIIIβ−TG/NAP−2、Mig、PBSF/SDF−1及びリンホタクチンから選択される、請求項103記載の方法。 請求項110 前記抗体又は機能的フラグメントが前記抗細胞増殖又は免疫増強の治療又は療法の投与の前、それと実質的に同時、又はその後に投与される、請求項85記載の方法。 請求項111 前記対象が哺乳類である、請求項85記載の方法。 請求項112 前記哺乳類がヒトである、請求項111記載の方法。 請求項113 前記対象が細胞過剰増殖性障害のための治療又は療法を受けているか、又は受けたことがある、請求項85記載の方法。 請求項114 治療を必要とする対象において新生物、腫瘍又は癌の転移を治療するための方法であって、該方法は、該対象における該新生物、腫瘍又は癌の転移を治療するのに有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項115 1つ以上の部位における転移性の新生物、腫瘍又は癌の形成又は確立を低減又は抑制するための方法であって、対象における1つ以上の他の部位における転移性の新生物、腫瘍又は癌の形成又は確立を低減又は抑制するために有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項116 治療を必要とする対象において原発性の新生物、腫瘍又は癌とは区別される1つ以上の部位、位置又は領域への原発性の新生物、腫瘍又は癌の転移を低減又は抑制するための方法であって、該治療が必要な対象における、該原発性の新生物、腫瘍又は癌とは区別される1つ以上の部位、位置又は領域への該原発性の新生物、腫瘍又は癌の転移を低減又は抑制するために有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項117 治療を必要とする対象において新生物、腫瘍又は癌から生じる転移の形成又は確立を低減又は抑制するための方法であって、該方法は、該対象における、新生物、腫瘍又は癌から生じる転移の形成又は確立を低減又は抑制するために有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項118 治療を必要とする対象において転移に発展し得るか、転移を生じさせ得る新生物、腫瘍又は癌の細胞の成長、増殖、運動性又は侵襲性を低減又は抑制するための方法であって、該方法は、該転移に発展し得るか、転移を生じさせ得る新生物、腫瘍又は癌の細胞の成長、増殖、運動性又は侵襲性を低減又は抑制するのに有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項119 治療が必要な対象において、新生物、腫瘍又は癌の回帰、又は新生物、腫瘍又は癌の進行を低減又は抑制するための方法であって、該方法は、該対象における新生物、腫瘍又は癌の回帰、又は新生物、腫瘍又は癌の進行を低減又は抑制するのに有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項120 対象において転移が形成又は確立された後に該転移の成長又は増殖を低減又は抑制するための方法であって、該方法は、該対象における該転移が形成又は確立された後に該転移の成長又は増殖を低減又は抑制するのに有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項121 対象において転移が形成又は確立された後に該対象におけるさらなる転移の形成又は確立を低減又は抑制するための方法であって、該方法は、該対象において転移が形成又は確立された後にさらなる転移の形成又は確立を低減又は抑制するのに有効な量の、請求項1〜15又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメント、あるいは請求項59、64、又は65の何れか一項に記載の抗原を該対象に投与することを含む、方法。 請求項122 TAF15ポリペプチドとの配列同一性を有する抗原を検出又はスクリーニングする方法であって、該方法は:a)生物学的物質又は試料と、請求項1〜16又は87の何れか一項に記載の抗体又は機能的フラグメントとを、TAF15ポリペプチドと配列同一性を有する抗原への該抗体の結合を可能にする条件下で接触させる工程;ならびに、b)TAF15ポリペプチドと配列同一性を有する該抗原への該抗体の結合をアッセイする工程であって、ここで該抗原への該抗体の結合はTAF15ポリペプチドと配列同一性を有する該抗原の存在を検出する、工程;を包含する、方法。 請求項123 TAF15ポリペプチドと配列同一性を有する前記抗原が配列番号11又は12の配列と同一である配列を有する、請求項122記載の方法。 請求項124 |